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「クラウディア」で愛を知る

7/4(火)に初日を迎えた、produced by地球ゴージャスの「クラウディア」⚔
18年ぶりの再演ということで、豪華キャスト陣が集結。歌も踊りも殺陣も凄かった…!!

以下あらすじです↓

愛を禁じられ、戦いに明け暮れる
「根國」と「幹國」という
2つの民族しかいない世界。
神親殿という神が定めた
絶対の掟に背いて、
二つの恋が芽生えた。

民族を超えて密かに育まれる愛と
自覚せぬままお互いを想い合う愛。
二つの愛はやがて、
その「世界」そのものを
揺るがすことになっていく…
https://www.claudia2022.com

簡潔に表現するなら、和製ロミジュリ!!

愛を禁じられた世界で愛を知ってしまう2人、
根國の細亜羅、幹國のクラウディアが主役です。

あらすじだけ聞くとシリアスな雰囲気ですが、
ゴージャズらしく面白い掛け合いも多く、
大いに笑って楽しむことができました😂😂

でも、時折人間の本質を突いてくる。
逆説的な表現で、表裏一体を訴えてくる。
愛と憎しみ、争いと正義、伝統と破壊
何が正しいのか?それぞれの想いが交錯します
 
特にこの世界を作り出した神親殿の
なぜ愛を禁じたのか?という語りには
現世を生きる身として考えさせられました

(以降ネタバレ含みます⚠️)
あくまで個人の解釈です…!!


平和のために愛を禁じて人々を争わせ、
龍の子にそれをコントロールさせてきた神親殿

しかし、クラウディアへの愛ゆえに
細亜羅はそんな神親殿を斬りつけます

ここから愛を知った者たちの争いがはじまる

毘子蔵をかばい、自らの意思で剣を抜くことをやめた織愛。織愛によって愛を知り、娘を守るため争いをやめない毘子蔵。クラウディアのため命を惜しまず果敢に立ち向かう細亜羅。

愛を知らなければ生きていられたかもしれない
でもそれぞれが愛のため、誰かのために闘う

それを上から眺めていた龍の子の
「誰かのために死ねること…??」
という人間の愛の解釈に深く共感でき、
「なんて美しいことなんだ…」
という受け取り方にも納得できました。

理由のない、愛のない争いを続けてきた國
愛ゆえに闘うという選択は与えられていなかったしかし、その禁じられてきた"人が人を想う"という気持ちがどれだけ尊く美しいものなのか。
争いによって、そして死をもって伝えてくれる

平和のために愛を禁じて人々を争わせてきた世界そこで愛を知った人々が争って平和が訪れる

この表裏一体がなんとも巧妙で
思わず唸ってしまいました。

しかもここで描かれる愛は異性愛だけじゃない
家族への愛、友人への愛も含まれていて、
それを表すそれぞれの関係性も良かったです。

ラストシーンの印象が強すぎて、
そこばかり語ってしまいましたが💦
とにかく感情を揺さぶられる場面でした


「クラウディア」は、
全てサザンオールスターズ楽曲で綴られる
いわゆる"ジュークボックスミュージカル"

私はサザン世代ではないので、あの曲がここで😳
みたいな楽しみ方はできなかったのですが、
盛り上がるアップテンポな曲にバラードと
どれも魅力的で、原曲も聴いています!!

歌に踊りに殺陣、とにかく大迫力で
観てる方もエネルギーを吸い取られそうなほど。
これは本当に大変な作品だと思います…

魂の叫び、身体の限界。極限まで追い込んで
人間というものを全身全霊で訴え掛けてくる。

心が動かないわけがない!!!!!!

出演者の方も終わってからしばらく放心状態
と仰っていましたが、観客も放心状態です。
それくらい凄まじい威力を持つ作品。

18年前の戯曲とは思えないほど、現実とリンクしていて、あぁ世の中変わっていないのかな…なんてセンチメンタルにもなりましたが、
それと同時に、こうしてエンターテイメントが社会や私たちに訴えかけてくれること、演劇が変わらず存在することへの感謝も浮かびます。

一度じゃ咀嚼しきれないほどのメッセージ
人によって何を受け取るかも違うはず

人間を描いた芝居が1番面白いなぁなんて
そんなことを思いながら満たされて帰りました

是非ご覧ください!!!!!!


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