続ける!毎日掌編小説。『水』
痛かったのを覚えている。そうだ、私は殺された。ただただ深い海の底を見つめ思い出す。私は周りの水と一体化していた。
殺されるのは時間の問題だった。学校に行くのが怖かった。行けば肌に印を押される。トイレに閉じ込められて水をかけられた。恥ずかしくて、体は次第に溶けていくから、私が私でなくなっていくのを感じた。
「お前はゴミだ」
だからなんだ。そう思えるほど、それを腐るほど聞いた。耳がダメになるほどに。一番私がよく知ってる。私は今にもジュっと消えてしまいそうな家族のために何も