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『私は誰かを上手に愛することもできないのに、誰かに愛されたくて仕方なかった』(NANA)


自分のこともろくに大切にできないくせに、
貴方の愛に溺れてみたかった。

「貴方を愛している自分」や「貴方に愛されている自分」のことを、綺麗事として、丸めたいのかもしれない。

もしこの全てが、私の中での、私の寂しさを埋めることを正当化するためのツールであるならば、人間は残酷すぎると思う。
そう思いたくは無いけれど。

人間は時に、生々しい情を抱きすぎる。
きっと進化しすぎたのだと思う。

貴方のどんな言葉も信じることのできない私は、
何者なんだろう。
私は、あなたがどんな気持ちで、どんな願いを
その言葉に込めたかなんて、分からない。

分かるはずがない。


それでも今日も、貴方の愛に溺れてる。

だってあなたが好きだから。

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