応援という伝統
最近学校が無事に始まり、まったく日記を更新できずいた。きちんと記録を残すと決めたのに、だめだね〜。
毎日は難しくても時間のあるときにあげようと思う。
先週末は高麗大生にとっての一大イベント、高麗大学と延世大学の고연전があった。
고대(高麗) と연대(延世)の勝負なので고연전。日本でいうとちょうど早慶戦のようなものだけど、期待感や学生の盛り上がりがもっともっと大きくなったもの、と思っていい。
고대は赤で연세は青。両大学は常にライバルの関係で、それぞれ大学の近くの街でそれぞれの大学を煽るようなコメントが書かれた横断幕がかかるほど。
日本じゃここまで相手を馬鹿にするような強気の言葉を大々的に飾るってできないだろうなあ...と不思議に見ていた。
高麗と延世はもちろん本当に仲が悪いというわけじゃないのでパフォーマンスだろうけど。なんだかプロレスみたい。
そしてこの고연전に欠かせないのが、「応援」という文化。
わたしが文化と表現したのは、これがただ各自がする応援のレベルを超えているから。
応援という長い伝統があるとも言える。
まず、私たち留学生と新入生は大学に入ってすぐ、「応援」のオリエンテーションを受ける。応援にオリエンテーションなんかあるのか?と思って行ってみたら想像以上の熱で本当に驚いた。
応援団はまるでアイドルかのように衣装を着て、ずっと踊り続け、大きな声で観客や生徒を鼓舞する。
応援歌は代々受け継がれていて、振り付けや掛け声、決まった動きがある。軽く踊るというレベルではなく、全員で肩を組んで大きく左右に揺れたり、頭を振って叫んだりする。
ほとんどアーティストのライブだ。
しかも床に座って前に後ろに倒れる歌さえある。
組体操か....?
こんな様子で何時間も休みなく応援が流れ、その歌に合った振り付けをするという具合なのでめちゃくちゃ疲れる。だけどめちゃくちゃ楽しい。
隣の人、周りの人と気づいたら円を作っていて、謎の連帯意識すら生まれる。
この応援の本番に当たるのが、9月に行われる고연전。
高麗生は赤を、延世生は青を身に付けて応援に臨む。ほとんどの学生は大学のオリジナルTシャツやユニフォームを購入する。種類もかなり豊富。
チケットが必要な競技とそうでない競技に分かれるが、バスケ・野球・アイスホッケーはチケット制。
私は今回、チケットなしでも観られるラグビーとサッカーの試合を観に行った。
会場は想像以上の広さだった。
ラグビーの試合が始まる前からすでに応援が始まっていて、大音量で応援団の応援歌と歓声が響いてた。
試合は、途中延世に押されたところを、高麗大が連続特点で逆転。
ラグビーのルールはまったくわからなかったけど、点数が入るたびに専用の曲が流れてバズーカで水が噴射していたのでわかりやすかった。
人生で初めてラグビーの試合を生で観たけど、想像の何倍も楽しかった。
暑くて体力が奪われるけど、周りと一緒に応援していたり盛り上がっていたりしたら楽しさが勝つ。
でも気をつけないと熱中症になるところだった...本当に暑かった。
前日、アイスホッケーと野球で負けバスケで勝っていたので2:1の状態だった。
そしてラグビーで逆転勝ち、サッカーもストレート勝ち!
今年の고연전は高麗大の勝利〜〜!だったので高麗大があるアナムは大騒ぎだった。
道路に舞台が作られて、道路には生徒が円を作ってぎゅうぎゅうに集まってる。
応援歌が大音量で流れて「これ絶対近所迷惑だよね」というレベル。
飲食店はこの日になるとどこも高麗大生に無料で食事とお酒を提供する。
警察と生徒会が道路の交通整備をしていて、アナムの大通りは交通規制をかけられる。
高麗大と延世大にとってこの고연전と応援パフォーマンスはひとつの「お祭り」なんだろう。
またひとつ特別な体験をした。
たぶんこのある意味「異常」なほどの応援への熱と学生のお祭り騒ぎは、人生で今しか経験できないと思う。
고려대생이 되면 고연전 가야지!
以上、初めて応援を目の当たりにした日本人留学生より。
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