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質の良い食材

ゴブリン「なんだ〜???薄汚い人間の子供だな。肉も全然ついてないし、大して旨くなさそうだが連れ帰るか。育てりゃ旨くなるだろう!!!」


ゴブリン「全然汚れが落ちないな。石鹸だって安くないんだぞ!!!身体にも傷があるな。それも少しじゃない。味に関わるから治療してやるか。」


ゴブリン「髪の毛も随分傷んでる。質の良い髪の毛は高く売れると聞くからな。整えて伸ばしてやろう。」


ゴブリン「おい!走り回るな!怪我したらどうするんだ!じっとしてろ!!!」


ゴブリン「肉付きが良くなってきたな。そろそろ食べ頃だな。…なに?本が欲しい?そう言えば知能が高い方が脳がうまいと聞いたな。しかたない、いいだろう。」


ゴブリン「魔法が使える様になったのか。頑張っているな。剣術などやらんでいい。怪我したら大変だ。」


ゴブリン「…そろそろ食べごろだろう。だがこの頃食欲がなくてな、少し待ってやろう。」

青年「おじさん、育ててくれてありがとう。」

ゴブリン「何を言っているんだ。……食べるつもりで育てたに決まっているだろう。」

青年「そんなの嘘に決まってる。食べるつもりなら、ぼくはもうこの世に居ないはずだから。」

ゴブリン「うるさい奴だな。俺はもう食べる気力がなくなってしまったからな……どこへでも行くが良い。」

青年「おじさん、ありがとう。僕が最期まで看取るから、安心してお眠り。」

ゴブリン「生意気を言うな…俺は…そんなお前が大……」

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