花起こしの雨
今年は桜の開花が前年よりも遅れた。
私の朝のルーティーンの一つに‘‘ラジオを聴くこと‘‘がある。
地元の放送局を選んで聴いている、そのラジオの天気予報士の一言が、今回のタイトルである。
あまり聴きなれないフレーズだったこともあり、脳内に一瞬でスペースを作りこびりついてしまった言葉。
調べてみると別名は【催花雨】というらしい。
意味は言葉の通りだ。
開花を促す雨、桜をはじめいろいろな花を催す雨。
‘‘催す‘‘という言葉にはかきたてる、促す、せきたてる…などの意味があるそうで。
日本人は桜好きが多いイメージもあり(実際に花見の文化を広めたのは豊臣秀吉だとか)、かきたてる/せきたてるという漢字が使用されているのがなんともぴったりだと感じた。
ここ数日、いや数週間雨が続いている日本列島。
寒さのせいであろうか、例年よりも遅れて私が住む地域でもやっと開花のニュースが飛び込んできた。
天気の話が特に好きな日本人だ、職場や友人たち、ネットでも開花のニュースはあっという間に広まっている。
日々を過ごしていると、生きていると良いことばかり、楽しいことばかりではないのは確かだ。
しかし、春の本格的な訪れにせかされて、楽しい今を満喫したいと思ったそんな雨の日。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?