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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

東京の生活

谷口つばさのメンバーシップに入っている。

つばささんの文章は、つばささんらしくて、つばささんにしか書けなくて、つばささんがつばささんたる所以が見え隠れする。あまりにも谷口つばさが全開で、たまに心配になる。

単独ライブもそう。というか、単独ライブの準備期間と、その配信期間、谷口つばさはわたしの中で「心配なコ」になる。
「コ」なんて言うのも烏滸がましいけど、「コ」と言いたくなるくらいの心の弱さが露呈するから、心配くらいさせて欲しい。

わたしにできることは単独ライブを見に行くこと。ただそれも、1人分の席しか埋めることしかできない。おたくの無力さを感じざるを得ない。

つばささんの文章を日々読む中で、わたしも物書きが好きなことを思い出した。正確には、元々持ち続けていた執筆意欲が刺激された。

じゃあ、わたしも文章を書こう。

こういう思い付きで動き始めると、大抵は途中まで書いて、自分の記憶力の弱さに絶望して、一生下書きの中に眠ることになる。
でも、今のわたしには台本がある。谷口つばさは単独ライブの台本を紙で売ってくれた。紙で。とても嬉しいです。

あと、下書きに眠ることのないよう、パソコンを立ち上げてまで書いている。文章を書く時はキーボードを叩くのがいちばんなんだ!

紙の台本に、パソコンまで使って、今のわたしは最強。わたしは最強。
現在、2024年6月20日23時19分。さて、公開されるのはいつになっているのでしょう。

ちなみに、一生LOVE宣言が公開されたタイミングで書き始めて途中の文章がわたしのnoteには眠っている。またいつか公開された暁には、しっかりと1本1本見ながら続きを書いて世に出したい。

以下、ネタバレ含むため、ネタバレなしで配信見たいよ~というおたくのみんなはスクロールしないように。配信を見終わったらまた戻ってきてください。

①『東京の生活』

東京生まれ東京育ちのわたしは上京を経験していないし、今後も経験することがない。することができない。

もし地方に生を受けていたら上京しただろうか、とたまに考えるけど、八王子市民として生まれ、じわじわと23区民になっていったわたしなので、多分していたと思う。

東京出身とはいえ八王子。わたしの持つ「東京」のイメージと、地方出身者の持つそれは、さほど遠くはないと思っていた。

八王子にいた頃、小中学生のわたしは、学校から帰るとパソコンを開き、無限大ホールの生配信に噛り付く少女だった。
ライブに憧れていた。これは都会で開催されている、という認識だった。今住んでいる場所と、この映像の中が、今思えばかなり近い場所で繋がっていることを知らなかった。

あ、ちゃんと外で走り回るのも大好きで、毎日のように缶蹴りやドロケイをしていたけど、運動神経が全く伴わなくて顔に怪我を負いまくるわんぱく少女でもあった。バカすぎる。

「東京にいる時点で勝ち」
そうかもしれないなあ、と思った台詞。

自分のいる場所がそんなに”東京”だと思っていなかったがゆえに、あまり”勝ち”の意識はなかったけど、今ならわかる。
”東京”で生活をするようになって、”上京”を経験した人たちと出会って、東京に実家があることの贅沢さたるや。

「でも八王子」は地方出身者には通用しないこともいい加減わかったけど、まあ八王子市民的には「東京出身」て気引けるよね。笑

だから、武蔵小金井はわたしにとったら少し都会。だけど、都会じゃない。

②『終電』

30歳童貞だ~!ってなったネタ。つばささんの描き演じる童貞が好きなんですよね。

漏れなくこのネタも大好き。終電なんて逃してこそだろ。

と思ってめちゃくちゃ笑っていたけど、「終電逃せばいい」という発想、すごく東京なのかもしれない。

「私が神崎さんをどう思っているか、というのと、終電って関係あるんですか?それは、同じ話してます?」が好きすぎる。同じ話すぎる。
わたしはもう終電ないけど、君はあるなら、一緒にその、ムサシコガネイに帰ろうかな…?

つばささんの描き演じる童貞は不思議とキュートで、悪戯心がくすぐられてたまらないのだけど、30歳童貞、この反応、しんどいて。笑

③『同窓会』

ちょっと泣きそうになったネタ。わたしってコイツすぎる。

「いつまでオタクなの」とか、言われてみろ。血の気引いてぶっ倒れるんじゃないか?

同級生が結婚して子供がいる、という事実、わたしにも少しずつ降りかかってきているけど、「グロい」という感覚がコイツと同じなの、もうオワリかもしれない。
お笑いを見に行って、お笑いが好きな自分のオワリを突き付けられて、これはどういったことでしょうか。

でもさ、わたしのまだ幼い部分なんだけど、結婚して子供いて、だからってそれを理由にオタクじゃなくなるって、意味がわからないんだよね。本当に、意味がわからなくて。
現場に行けなくなるとか活動を追えなくなるとかは、時間的にも体力的にも制約あるもんねわかる、と思うけど、オタクじゃなくなる、は何?元々オタクの素質ないだろそんな奴(笑)

このネタは別にそれが描きたいわけじゃないのはわかるんだけど、アラサー独身女がムキになるネタだった。だって、コイツわたしすぎるから。

④『ブタタンブラーの田島』

最高。大学お笑い”出身”というのは恐れ多いけど、大学お笑いでスタッフをやっていた身なので、それだけでキャッキャしてしまう設定。

大学お笑いの中の恋愛沙汰って、基本キモいんだよな(笑)

今だから、というのと、別に関係者は見ないだろうから、で書くけど、悉くキモくて、「大学に入ったら絶対にお笑いサークルに入るんだ!」という確固たる意志を持って落研に入った稀有な女は、ずっと「キモい」と思ってきた。
大学出て5年以上経つとさすがにすっかり忘れていたけど、その感情が呼び戻されてキモかった。

まあ当時も「ええ!?キモ」とか「なんでお前なんだよ」とか散々暴言吐いてたけど。わたしのあれって許されてた感じ?無茶苦茶だな。

ライブ主催団体も、ランキングライブ名も、ツーマンライブ名も、コンビ名も、全てが絶妙で、凄かった。あんなのは笑わざるを得ないし、また観たいけど単独だからこそ良かったのかもとも思う。

そういや、つばささんのこと、大学時代から知っているのに、ここにきてこんなに観ることになるなんて思ってなかったな、というのは定期的に思うこと。

あなたに出会えたこの街の名は東京。

⑤『じゅう』

谷口つばさの生み出すキモい角度のキモ、が炸裂していた。

つばささんは、真っ直ぐなキモも、鋭角なキモも、鈍角なキモも描くことができる。その上、演じることができる。
つばささんは1人でキモクレッシェンド寄席ができる。

なんですか、このネタは。もう何も書きようがなくて困っています。
ここまでタイピングの手が止まらなかったのが噓のように、どう書けばいいか全然わかりません。

でも、これこそが谷口つばさの単独ライブの良さなのかもしれないなと思ったりして。

これはまた観られる気がするネタ。また見せて。

⑥『ばあちゃん』

待ってくれ、これもどう書けばいいんだ。執筆意欲、まさかの逓減。笑

わたしって、あまりにもお笑いしか見てこなかったので、それ以外の知識が大きく欠落していて、「同人誌」という言葉は多分つばささんから知ったし、このネタに出てくるアニメ?漫画?に関しても、ストーリーを1つも知らないという大弱点がある。
それでもなんとなく、漫画的な感じだよね~て思いながら見て笑ったりしている。中身触れられたら全くわからないけどニコニコしている。

つばささんから出る言葉は好きで、なんだか近いものを感じることもあるけど、つばささんから出る発想はたまに、わたしからは120%出ないものがある。
このネタはその最たるものという感じ。だから面白い。

つばささんのネタや、ラジオでのお話を聞いていると、知らない世界が多い。面白い。
興味はないけど、話を聞くのは面白いし、何より、おたくの話って熱量があって面白い。それがコントに昇華されてんだから、面白くないわけがない。

このコントはわたしがつばささんのコントを面白がる理由、という感じだった。

あと、つばささんの「姉ちゃん」呼び、良い。年上だけど、つばささんに「姉ちゃん」と呼ばれたかった。
というわたしのキモも、つばささんのコントの中なら遠慮なく残せる。

⑦『三者面談』

非常に好き。教員免許を持っているつばささんがやるからここにもキモが潜んでしまう。

アイドルおたくって、大変だなあと思うことがある。

あまりわからないんだけど、イメージとして、特に女性アイドルのほとんどは、遅くとも30歳頃までにはアイドルではなくなる、と思っている。
一部のメジャーなアイドルはその限りではないのかもしれないけど、一部のメジャーなアイドルの話だと理解している。

まだ若くて可愛い女の子が、突然姿を消すイメージがある。スパッと引退して表舞台から消えるイメージ。
おたく、取り残されてない?大丈夫?って思うことがある。

お笑いのおたくをメインに生きているわたしも、突然の解散や引退を突き付けられることはあるけど、アイドルほどではないなと思ったりする。
全然泣いたり長文書いたりはするけどなあ!

つばささんは、こんなにもキモを散りばめることが上手いのに、その中にエモを挟み込むのもとても上手い。

あのな、表舞台に立つ人間全員に告ぐよ。

あんたらの生き方如何で、泣いたり笑ったり、自分のこと以上に感情が動いて、ぐちゃぐちゃになる奴がいる。
そして、あなたたちのおかげで、ずっと生きられている人がいる。

それがたとえ、過去の話であっても、想い出になってしまっても、”あの時”の記憶が生きる糧になっているんです。
誇りを持ってステージに立って欲しい、と思う。ステージの下にしかいない人間には、そんなに多くの人の心を動かすことはできない。

推しは推せるうちに推せ、と言うけど、推しは一生推しであれ、とも思う。

わたしも、この大量のチェキたちは棺桶に入れてもらうつもりでいる。

⑧『Re:東京の生活』

単独ライブって、こうでなくっちゃ、と思わされる、Re。

東京って、そんなにいい街じゃないよ、と思っている。

地方から出てきた子が、また弊社に入社した。
どうしてだろう、といつも思う。

わたしには、東京にいなきゃいけない明確な理由がある。
けど、東京にいなきゃいけない理由なんて、ない人の方が多いんじゃないか。じゃあ、どうしてみんな、わざわざ東京になんか来るんだ。

いつも思う。話を聞いてもピンと来ない。

「この前、初めて渋谷に行ったんですよ。」
新卒くんが言っていたことがある。
渋谷なんて、汚くて、なるべくなら行きたくない街。いつも怖い顔をして、イヤホンの音量を上げて、そそくさと早歩きする街。
でも、その子はキラキラした目で、そう言っていた。

もう、東京への憧れなんかわたしにはない。

元々、あったのは”東京”への憧れではなく、”ライブ”という文化への憧れだったのだから、「もう」というのはそもそも違うのかもしれない。

でも、「東京に行けば何か変わるかも」なんて、コントでもドラマでもない、ノンフィクションで、本気で思っている人間も少なくないんだろうな、と思った。
その人たちの気持ちは一生わからないし、そういう人たちとわたしは交わらない方がいいんだと思う。マイナスなことを口走ってしまう可能性がある。


つばささん、東京に来てくれてありがとう。
あなたの東京の生活が、今後も続いていくことを祈り、その生活を僅かばかり覗けることを、わたしは幸せに思います。

人にこれだけの文章を書かせる単独ライブを1人で遂行すること、尋常じゃない。
明日も仕事なのに、現在時刻1時17分。0時には寝たい人間のはずが、夢中になって、2時間もかけて5,000字。木曜夜…?

どんどん下手になるエンディング、寧ろ愛おしいと思ってしまっているのはもう外せないフィルターなのでしょうか。
今回なんてニコニコ余韻に包まれていた客席に「怒ってる?」って聞いてた。意味がわからない。お笑いライブを見て、しかも単独ライブなんてホームのはずなのに、怒ってるわけがない。なにをどうしたら怒っているかもしれないという発想になるんだ。

つばささんの、人間としての、こういうところが面白いと思っているのに、ユニットだとさとなかさんがそれを上回る変を放ってくるので、あまり出ない。
最近はファンファーレで興醒め男としての活躍が聞けるのでとても嬉しい。つばささんはそうであって欲しい、という情けないエピソードでこれからも感情を動かしたいです。

ここまで読んだ人、いるのでしょうか。
そんな物珍しい方がもしいれば、配信を買うとか、つばささんのnoteを買うとか、何かしらしてください。既にお金落としてるよ、という方は握手。

明日もおたくでいるために労働をがんばるよ、ずっと東京で。

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