好きな曲の考察。「宇宙は砂時計/私立恵比寿中学」
こんにちは。
唐突に、好きな曲の魅力を伝える文章を書きたい!という気分になりました。
今回は私自身が何回も救われてきた、大好きな大好きな曲について語ります。
何かに本気で挑戦して、思い通りの結果には至らなかった経験がある人には、とくに響くんじゃないかなと思います。
歌詞単体でも素晴らしいんですけど、メロディに載せると物語みたいな雰囲気を醸し出すんですよ。
アルバムのリード曲ではないので、YouTube上で公式から音源が出てないのが残念ですが、Apple Musicなどのサブスクには入ってるので是非聞いてみてください。
メンバーの1人である真山りかさんのソロ音源であればYouTubeに上がってます。
考察に入ります。
まずイントロが素敵すぎるんですよね。グッと曲の世界観に引き込まれます。
私ランダム再生のプレイリストを作っているのですが、この曲が流れると毎回イントロにうっとりします。
「ここに神様はいない」から始まるアイドルソング。なかなかインパクトありますよね。ここの歌穂ちゃんの歌声が優しいんですよね〜〜
僕は昔、夢に向かって頑張っていた。 ただ、上手くいかなかった。 神様はいないんだ。そう簡単に結論づけて気持ちに蓋をしようとした。
でも、仲間はそばにいる。その事実が、まるで心の拠り所になるかのように有難い。
いや〜〜切ないですね。胸がギュッてなる。
過去に僕が目指していた夢は時間が経つにつれ、どんどん記憶の隅に追いやられていった。 ただ、夢を目指していた日々は僕にとってとても充実していた。当時は夢中で気が付かなかったけど、駆け抜けた日々は輝いていた。そんな日々が少し懐かしくなる。 そう思えるようになったのも、僕が成長したからなのかな。
ここ、懐かしむではなく「嘆く」って表現を使っているところから、未練が少しあるのかな、と考えます。
でも冒頭の「神様はいない」って言葉で結論づけてしまっている僕の葛藤が見えますね。
いつか見た夢よ〜のところの心菜の歌声、ほんと良いですよね。この子は憂いを含んだ低音ボイスが抜群に上手い。
サビ前の部分。抽象的な表現に変わりました。
ここの部分は文学的すぎて、自分でもあまり噛み砕けてないです。
「宇宙の黒色」は僕にとっての不安や悲しみの種。「海」は僕の心。
「砂」は僕の心を少しずつむしばむ痛み。かな?
またたく砂が降るの真山さんパート、味がありますよね。
このワンフレーズだけでも存在感抜群です。
彼女の低音が曲の世界観を深めてくれる。この曲はひなたや彩ちゃんが目立つと思いきや、影の功労者?真の引き立て役?は真山さんだと思ってます。
エビ中は低音に強いメンバーが多いのが素敵だし、他のアイドルと違う趣の歌声を奏でてくれていると思います。
1サビ。も〜〜〜大優勝。(限界ヲタク)
この星の全部。僕にとっての希望や光が全て見えなくなってしまったら、もう一回、人間関係や自分の経歴なにもかもまっさらにしてやり直せないかな。
ガラス張りの空の〜のひなたパートは一番好きな部分です。
ガラス張りの空。
夢には届かなかった。僕の人生はそれでも続いているけど、そこには確かに何か隔たりがある。透明で障壁が無いように見えるけど、実はガラス1枚で区切られているかのように。
ガラスは頑丈だが、強く叩くと割れてしまう。僕は過去の夢への悔しさ、もどかしさを全て閉じ込めようとしたけど、思いださせるような衝撃があると簡単に心は壊れてしまう。治りかけのかたぶたをいじるとすぐ出血してしまうように。
神様はいない。そう結論づけようとしたけど、僕は過去の夢に未だ囚われている。
葛藤の中でうずくまっている。この心の叫びは聞こえないだろうけど、でも、僕の気持ちを少しでも分かってくれる人がいたら、気づいて欲しい。そっと手を差し伸べて欲しい。
ここのひなたの表現力、ズバ抜けてますよね。音源も素晴らしいですが、ライブでの綺麗なファルセットには毎回感動させられていました。
2番。 この曲への愛が大きすぎて、すでに2000字超えてます。笑
うーん切ない。
1番の「簡単なことさ」に引き続き、「単純」と言い切っちゃっていますね。
本当は複雑な心境なんだけど、自分の中でケリをつけようとしている。
完璧な透明はない。
夢は叶わなかったけど心まっさらにまた頑張ろう!なんて心情には到底なれないんですね。
少しの希望で過去の傷を隠していいよ。
希望というワードが出てきました。ここで僕の心情の変化が見えます。
過去の傷はあるけど、それをずっと悔やむのではなく、未来への小さな楽しみを添えて向き合っていこう、と前を向こうとしています。
夢への執着は少し薄まってきた。違う道へ進んだとしても、またどこかで違う形となって再開できるかもしれない。だから、それまでこの気持ちは大切に僕の心の中にしまっておくよ。
またどこかで〜の歌穂ちゃんパート、良いですよね。
この子は湯たんぽのような、エビ中の中でも唯一無二な温かい歌声を持っています。
電気ストーブじゃなくて湯たんぽなんですよ。伝わるかな。笑
僕の過去も、夢と離れて違う道へ進む未来も、全てリセットした世界。
そこでならもう一度、若かりし頃の僕を助けてあげたい。
ここで「君」が初登場します。
君って誰なんでしょうね。私は「過去の自分」かなと解釈しました。
夢に向かってがむしゃらに努力していた過去の僕。夢は叶わなかったけど、あの頃の僕は未来の僕から見ても褒めてあげたいくらい努力していた。
そんな過去の僕に、今の僕は感謝しているんじゃないかな、と考えます。
いじけてる君にかまってあげたい。 なんとなく君を可愛がっている感じが読み取れます。
僕の中にいる「君」は、夢を叶えられなかった事に対して後ろめたさがあります。いじけています。
「君」、つまり過去の僕はまだ夢に破れてから日が経ってないのでとてつもない絶望に襲われている。
でも、「誰も僕を知らない場所」。僕だけが過去の僕に向き合える世界があれば、ちゃんと「頑張ってくれてありがとう」って今の僕から伝えたい。
少しずつ進む人生という砂時計の時間が、僕の気持ちを変えてくれた。
(余談)
誰も僕を〜の和香パート。新メンバーらしいフレッシュな歌声ですよね。
私はこのパートが明るくてとても好きなのですが、いつかのリリイベで莉子ちゃんが「ここの歌詞も好きだし、和香が歌っているっていうのも好き」って言ってて、それな〜〜と共感しました。笑
その後の「僕の中で〜」の彩花ちゃんパート。安定の表現力。10年以上、エビ中でアイドルをやってきた彼女ならではの表現の幅だよな〜と感じました。
再び抽象的な表現。
星と砂ってなんでしょうね。星は「僕の人生」、砂は「僕の人生の希望を遮るもの」かな?
意味のない空想を僕はまだ描けたんだな。
真山姉さんの低音ほんと最高なんだよ〜〜〜
今までの人生をリセットしてまたやり直したい。そんなの無理に決まってる。意味のない空想でしかない。
でも、また自分と向き合いたい。挑戦したいという気持ちがあったんだな。
ラストです。達観してますね。
過去の自分の努力も悔しさも全て受け止めて共に歩ける日が来たのなら、きっと僕はどんな道にも進むことができる。
心の傷は完全に癒えることはない。少しずつ心をむしばむかもしれない。
でも、いつか向き合えるようにちゃんと眺めていよう。
宇宙という〜のひなたのファルセットは流石すぎますね。表現力の塊。
ここからのアウトロがまた素敵なんですよね。 曲が終わるとまるで1つの物語が読み終わったかのような気分になります。
これは「過去の自分の悔しさに向き合う曲」だと考えています。
最初は悲観的だった僕が、砂時計のように少しずつ時間が進むにつれて過去の僕と向き合えるようになった。心情が変化した。
メロディ、エビ中メンバーの歌唱力、歌詞の深さ。全て合わさって大好きな曲なのですが、自分の経験とも重なる部分があって共感できるのでお気に入りです。
歌の解釈は人それぞれなので何が正解とかは無いですが、2年間この曲を聴き続けてやっと噛み砕けてきた気がします。
4000文字も語ってしまいましたが、ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
私立恵比寿中学というアイドルを推してて良かったー!
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