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ふらり旅

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ふらりと旅した時の一瞬を、切り取って綴っています。
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#散文詩

ふらり旅#6(島根)

塩素の匂いがした。 備え付けのシャワーで髪を洗おうと、蛇口をひねった。勢いよく飛び出してきた水は、肌に痛みを残し床に向かって流れ落ちていった。 桶を床に置く「かこん」という軽快な音が、湯けむりで少し霞んだお風呂場全体に響き渡る。 真夜中近くの露天風呂は、あかりに照らされた湯気がその向こうに広がる闇によく映えて、別の世界のようだった。 吹き付ける風に連れられて、水面を滑るように進む湯気。 無色透明なお湯に、たっぷりと浸かる。不意に触れた肩が、いつもよりつるりとして