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どこか宙を漂っているかのように、ふわふわと浮く。 それでいて、頭には鈍く響き渡る鈴がつく。 軽いはずの身体が、ずんと引っ張られている。 重い夜を海月のように漂って、 重力など気づかないふりをして、 どこまでもどこまでも、落ちて行く。
真夜中前のホーム 滑り込む上り電車と軋む車輪の音 ちかちかと光る終電前の電車は 時間を渡る 終着駅を目指して加速する車体 車窓を泳ぐ明かりが いくつも長い尾を引く 揺れるつり革 止まる空気 がたんガタン ごとん