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君の名前で僕を呼んで

2018年に公開された時、
高校生の私は、エリオの目でしか世界を見られなかった

終わりから何から、意味がわからなくて
どうしようもなく辛くなってしまって
こんなに美しい映画だけれど、
もう一度なんて、観られない映画だなと思っていた

話が変わって、今年、この前
ティモシー・シャラメが初来日ということで
ファンの方がポスターにサインをいただいたというツイート( ポスト?)を見た

彼が演じたのはエリオだけど、
アーミー・ハマーの側にサインを書くんだって。

あまりにも美しい物語の、
作品を飛び出した現実の話を聞いて
よし、今こそ、
もう一度観るぞ と心が決まったのだった

もうオリヴァーの歳に近くなって
少しだけ人生を重ねて
わかるものが多くなってしまった

お父さんの言葉がゆっくり沁みている

お前の人生はお前のものだが…

覚えておけ( remember )

心も体も 一度しか手にできない

そして 知らぬうちに心は衰える

肉体については誰も見つめてくれず…
近づきもしなくなる

今はまだ ひたすら悲しく苦しいだろう
痛みを葬るな

感じた喜びも忘れずに

『君の名前で僕を呼んで』 Netflix 日本語字幕より

この映画、有名なところで
" 覚えている "と" 忘れない "の使い方を
考えさせられる作品だとは思うんだけど
私はどちらの生き方がしたいかなあ〜

とにかく エンドロールまで
全て観切りたい映画ってすてきだなあ

エリオとオリヴァーの姿を見ていて
人と心が近づくその感覚って、わかる
あっ近づいたなとか
あっ離れたなとか

その心が触れ合った瞬間に
掴めるかどうかとか、大切にできるかどうかって
タイミングも時間も経験値も必要だなあと
最近になって思う
ちゃんと掴めているかなあ。

寒くなってきたけど、
このイタリアの太陽に何回でも出会いたい。ね。

2023.11

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