いつもと違う日を噛みしめるということ
なんとなく、ケーキが食べたくなる日。
公式LINEから、いつも以上に通知が来る日。
家族からLINEが来る日。
わたしにとって誕生日は、いつもより気持ちがふわふわしてしまうだけ。
今はそう捉えている。
少し前までは、誕生日に人に祝われることがあまり得意ではなかった。
もちろん、祝ってもらえることはとても嬉しい。嫌な気持ちなんて1ミリもない。ただ、気を遣ってしまうだけ。
友達はそんなに多くない方だと思っているので、「おめでとう」の一言だけで涙が出そうになるくらい嬉しいけどね。
誕生日パーティーのような催しはなく、いつもと変わらずお仕事に励む。
SNSに何も載せられないくらいにはなにもない。
お誕生日でもなんでもない日に、輝かしい日々を載せられる人を見ると、つい比べてしまい悲しくなる。
プライベートの友人と繋がるSNSはあまり見ないようにして、なんとか正気を保っている。
そんなわたしだが、誕生日の思い出が全く無いわけではない。
キラキラした誕生日を過ごしたときもあった。
25歳を迎えた今、写真アルバムを見返しながら今までの誕生日を思い出そうと。
ケーキのボリュームで賑やかさが変わる
1回目のアメリカで迎えた誕生日
初めての海外。アメリカはオレゴン州に語学研修で向かった。
この手の研修は夏休みに行われることが多いと思う。わたしの誕生日も夏休みに被りがちなので、この年はアメリカで誕生日を迎えた。
THEアメリカのケーキ。
日本だとコストコにしか置いてないんじゃないか、というレベルの派手さと甘さ。
たった2週間しか過ごしていないホストファミリーが、盛大にパーティーを企画してくれた。
人生で初めての誕生日パーティー。ケーキのろうそくを吹き消し、ザクザク切って取り分けていく。
このときホストファミリーにもらった誕生日プレゼントは、今も飾ってる。
(劣化したものは「ありがとう」の気持ちを込めて処分した)
あまりにも仲良くなったので、進学してから再度遊びに行っている。
2回目のアメリカで迎えた誕生日
進学後、再度アメリカに行く用事ができた。次はサンフランシスコだった。しかも前回とほぼ同じ季節に。
期間は5ヶ月も以前よりも長めではあるが、またアメリカで誕生日を迎えることになるとは。
カップケーキ大好きだって話したっけ。
カラフルでポップなの大好き!という話をしたら、カップケーキたくさん用意してくれた。愛だなあ。
アメリカで出会った友達も、一緒にアメリカに行った友達も、「おめでとう!」ってたくさん言ってくれたなあと久しぶりに写真を見返しちゃった。
最近はあまり連絡が取れていなかったけど、今度久しぶりに連絡取ってみようかな。(この後Instagram確認したら、数人アカウントごと消えててちょっぴり悲しくなったよ。)
ケーキがない誕生日があってもいい
お笑い芸人ぺこぱの紫の人みたいなタイトルに。
※松陰寺太勇さん
夏休み生まれということもあり、学校でのお祝いイベントを経験したことがない。友達から連絡がもらえるだけでありがたいものだと思っている。
教室の机にじゃがりこタワーを建てたり、ケーキを作って配ったり。
私の通っていた学校は、誕生日はみんなでお祝いするという文化があったので、自分の時はないんだなと虚しい気持ちになることは正直あった。それでも学校のない日に連絡をくれる友達は、大切にしたいとわたしなりに学んだことを、noteを書きながら思いだす。
我が家も大々的にパーティーなど企画するようなタイプはいないので、夜ご飯食べてケーキを食べるという流れが1番多い。
プレゼントもこっそり渡されるので、あっさり誕生日が終わる。
いつもありがとう、家族。派手なイベントにあまり慣れていないわたしは、すごく居心地がいいと思っているよ。
もちろん、イベントも好き。このイベント付きは、わたしのためではなく友達のために使うね。
今回の1年に1回の特別な日
何もなく働いて、日常に感謝した
誕生日だからといって、休める職場ではない。何もない日と同じように電車に乗り、職場まで歩く。職場に着いたらタイムカードを切り、メールの確認をするところから、今日が始まった。
いつものように「おはようございます」と挨拶し、
当たり前のように「今日も元気ですか?」と声をかける。
特別な日におこなう毎日のルーティンは、同じことをしているのになぜか意識をしてしまう。今日もいい朝だな。としみじみ感じた。
サポートして感謝された時、いつも以上に嬉しく感じる1日に。
仲良くさせていただいているお客様に、誕生日を告げてみた
職場でいつも話しかけてくれる利用者の女性に、実は誕生日で晴れて嬉しいです!と言ってみた。言ってみたというより、うっかり言ってしまったという方が正しい。すると、驚いた表情をしながら「おめでとう」と言葉をいただいた。言わせてしまったかもしれない。
しばらくすると、近くのお菓子屋さんでクッキーを用意しプレゼントくださった。「いつも助けてもらえるから、仕事が捗るよ。ありがとう」と。
誕生日に「おめでとう」だけじゃなく「ありがとう」も貰えるなんて、わたしはなんて人に恵まれているのだろうかと。
好きなカフェのパティシエさんとお話をしてみた
職場の近くにある、お気に入りのカフェ。
あらゆる年代、国籍の人が集まる場所で、いつも賑わっている。
現代的なアートが飾っていたり、曲線の多い家具がたくさん置いてあり、この国のおしゃれな場所の1つだ。
わたしはそこのコーヒーも大好きなのだが、パティスリーがとにかく大好き。チェーンのケーキ屋さんには置いていない、個性のあるケーキがとっても美味しい。単純な味のケーキは1つもなく、必ず意外性のある味付けがされている。
今日はそんなパティスリーのおすすめ、バスクドチーズケーキとタルトシトロンを購入。
バスクドチーズケーキは、中がとろっと外側はサクッとまではいかないが優しくサクサクするような生地が食べやすかった。
お皿に乗っているサワー系のクリームと塩味が強い溶かしバターをつけながら食べると、甘味が少し控えめになる。クリームとバターで味が変わり、2種類のケーキを一緒に食べているかのような感覚になった。
もう1つのタルトシトロンは、出される直前に表面をバーナーで炙っていた。
上に乗るシトロンクリームが香ばしくなり、とにかくいい匂い。レモン味のお菓子が大好きなわたしの心を満たす。
タルト生地も硬すぎず、しっとりしているのにサクッとする感覚が上のクリームの邪魔しない。とても美味しいケーキだった。リピート確定。
強いて言えば、もっと大きいバージョンを食べてみたい!欲張りさん!
わたしの機嫌を取るのはわたし
今回の誕生日で、幸せに生きるには自分のマインドを強く持つこと、ポジティブな思考を持つことで機嫌を取れると感じた。
他者からの「おめでとう」やプレゼントの数で人と比べても何にもならない。
SNSが流行り、フォロワーが数字ではっきり表示されるようになった。人気者が誰かが一目で分かるようになったことで、優劣を感じやすくなっていたのかもしれない。もちろん、フォロワーがたくさんいるインフルエンサーの方はどの方もキラキラしている。ファンを増やす力を秘めている。
それでもわたしは、自分の気持ちのコントロールで心を満たすというスキルを伸ばしていきたい。周りも大事。だけどわたしはもっと大事。そんな気持ちを胸に秘めて。
また一歩、大人に近づいた。
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