赤の他人の髪型を変えさせた話


高校のとき、他のクラスにやたら女子を取り替えている男子がいた。


ある日、私のグループでその人のことが話題に上った。


「また取り替えたらしい」

「また取り替えたのか〜」


その人はTwitterで新しい彼女と普通にリプを送り合っていたので、新しい彼女のTwitterが普通に公に晒されていた。その子は別の学校だったから全然知らない人だった。

早速彼女のTwitterを拝見すると、アンケートを行なっていた。


"次の髪型どれがいいかな?投票お願いします!
①ロング
②ミディアム
③ショート
④ベリーショート"


何票か票が入っていて、その時点では確かミディアムかショートあたりが1位になっていた。


私たちはそれを見た瞬間、全員同じことを思ったであろう。



(((((絶対にベリーショートを1位にさせたい!)))))


ベリーショートを1位にさせるにはあと10票以上は必要だったが、私たちは幸い、Twitterのアカウントを複数個持っていた。


各々使わなくなった昔のアカウント、趣味用のアカウントなどでログインし、わざわざそこから票を投じた。


努力の末、私たちだけで20票ほど入れることが出来た。


ついにベリーショートが1位に躍り出て、そのまま投票終了となった。


後日。


再びTwitterを拝見すると、彼女のプロフィール画像が変わっていた。




そこには、彼女の姿があった。




ベリーショートになっていた。



ショートではなく、ベリーショート。



彼女も、自分のフォロワーが投票した結果だと思って美容院に行っただろうが、まさか赤の他人の投票によって、1位になるはずじゃなかったベリーショートが1位になっていたとは微塵も思わなかっただろう。


インターネットって本当に楽しい!

CANMAKE TOKYO





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