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そこにいてくれるだけで良かった

一週間早いね。授乳しておむつ替えて抱っこして。同じことの繰り返しで足踏みしているような毎日でもこの子は一日一日間違いなく前に進んでるんだと、日々変わっていく子どもの顔をみながら思う。

最近は夜8時から明け方3時すぎまでずっと抱っこしているのだけど、その分昼間寝てたらいいかと思って昼過ぎまで眠っている。前は明け方3時に起こされて6時まで眠れなかっただけでつらくて泣いていたけれど、徐々に平気になってきた。子どものいる生活に慣れてきたと思う。

今思えば、それぐらいで泣くなよ、大人なんだから子どもにあわせてあげなよ、って思うんだけど、当時は確かに辛かったんだから仕方ない。子どもを許す。昔の自分を許す。子育てってそういう行為なのかなとも思う。

以下、先週の日記。

2019/12/16
無駄を嫌っていた自分に気づかされる。あやして寝ない。ミルク作って飲まない。もったいない。それが嫌で、ストレスになってる。
でも言葉にしてみたら、子育てなんてそんなもんだと思った。回り道、無駄ばかり。それを楽しめるようになれたらいいな。

2019/12/18
笑ったり泣いたりするだけで周りの人間が喜んでくれる。そんなときが自分にもあった。そのことを思うと、いいねなんてもらえなくてもこの先ずっと幸せに生きていける気がする。

2019/12/20
ストーブで火傷させてしまう。足の指が水ぶくれになっただけですんで跡も残らないらしいけれど、自分の至らなさでこれから子どもを危険な目にあわせてしまうのではと思うと、怖いし落ち込む。


子どもの手を握ると、小指が小さな手首に触れた。私よりも速い速度で脈は打っていて、それはわずかな振動だけど確かなものだった。火傷させてしまったことで、今まで自分が泣いていたのは、自分のせいで子どもを生かすことも死なせてしまうこともできるという責任の重さからだったんだなと気づく。

家事育児をしてくれなくても、子どもかわいいねって言ってくれなくても、近くに誰かがいてくれればそれだけでいい。それだけで良かったんだな。

知らなかったことを知っていく。

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