五月、京都で緑を追いかけた
五月の京都はさっぱりしている。桜の季節が終わり観光客も減り、鴨川沿いには床がではじめる。強くなった陽射しに、きらめく鴨川の水面。夏が始まると思う。そしてやがてやってくる祇園祭に思いを馳せる。
インバウンドが増え年がら年中どこにでも人が溢れるようになってから「さっぱりしている」と感じることもなくなったが、「そう感じていた」という記憶だけが私の中には残っていて、五月の眩しい光を感じるたび川床の連なる鴨川沿いを思い出す。私の頭の中の京都はあの頃のままであり、それは現在見ている風景