無差別的な人への恐怖
中学の体育館、壇上に立つ校長に体育館を出るよう名指しで命令された。初め僕は、それに歯向かい、一歩も動かず体育館の壁にもたれしゃがんでいた。だけど、受験合格を取り消されるのか、退学に追い込まれるのか、よく分からないが、次第に命令に従わないと自分にとって都合の悪い状態になると思い、渾身の中指を立て体育館を後にする。向かいの壁際、離れたところで、担任の小馬鹿にした鼻で笑う姿が見えた。体育館を出た僕は、歩きながら抑えられない感情で、視界に入る壁を次々に殴りつけた。それを見て小馬鹿にし