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宮川彬良×Osaka Shion Wind Orchestra×かてぃん

3月13日、桜を忘れて季節が通り過ぎてしまった?と感じるほどのポカポカ陽気の日に、すばるホール(大阪府富田林市)に向かった。

大阪市内から電車で小一時間、市内からも少しばかり遠い~と感じる距離。
(東京からはるばる来てくださることに、感謝!)

近くで見ると圧倒される巨大な『PLタワー』が、富田林市に来たことを教えてくれる。

今回は、2003年から放送されていたNHKの子供音楽番組『クインテット』を見てから、すっかりファンになった宮川彬良さんのコンサート。
その頃から、クラシックのベースがありながらジャンルを超えて活躍される方が大好きだったことに気づく。
(今回はクインテット時代からの親しみも込め、アキラさんと呼ばせてください。)

今から7年ほど前、テレビの向こうの憧れの人だったアキラさんが、校長先生とのご縁で、娘が通う小学校にいらっしゃることになった!

小6の娘の学年に合唱の公開授業をしてくださるということで、私はひとりで大興奮! 会社を休ませてもらって、かけつけた。

子供たちはクインテットを見ていた世代よりも下で、アキラさんを知らない様子。今日がどんなにラッキーな日かもわからず、緊張していた。

いつも歌が上手な子供たち。保護者席から見ていた私は、(もっと本気でー!!)と心の中で叫びながら、子供たちの中に入って一緒に歌いたい衝動をおさえていた。

今回のコンサートには、19歳になった娘も一緒に。
その時はよくわからなかった娘も、コンサートを見てきっと、その時の私の気持ちを理解してくれる(?)ことだろう。

今回はアキラさんと、角野隼斗(かてぃん)さんの見逃せないコラボ。
大好きな方たちがつながっていくのを目の前で確認できるほど、幸せなことはない。

1部が始まり、さすがの軽快な話術、久しぶりの『アキラ劇場』を懐かしく思い出す。聴きなじみのある名曲ばかりが演奏された。

そして1部の最後に、お待ちかねの『ラプソディー・イン・ブルー』があった。

アキラさんがリハーサルで感じたかてぃんさんとの共通点や、今日は全国からお客さんがいらっしゃっているというお話のあと、『それでは、角野劇場をどうぞ!』との紹介。
心の中で(それはアキラさんでしょー!)と思いながら、その紹介に末っ子と同い年、という若きピアニストへの最大級のリスペクトを感じた。

そして前日リハーサルを含めた2日間の、『ジャンルを超えた音楽』の刺激的な時間を想像した。

ご紹介通り『ラプソディー・イン・ブルー』は、『角野劇場』へ・・・。

以前のリサイタルで聞いた同じ曲と思えないほど、頭の中がん?となる自由な『ラプソディー・イン・ブルー』!

今回はOsaka Shion Wind Orchestraとの共演なので、オーケストラではなく吹奏楽
そういえば、吹奏楽とピアノの共演は初めてかも。

吹奏楽の音はオーケストラより大きいので、客席ではピアノが全く聞こえない部分もあった。
そのことはわかった上で、ピアノ演奏のみの『かてぃんFreeパート』を入れて編曲をされたように感じた。

演奏している皆さんのワクワクも伝わってくる、新鮮で素晴らしい『ラプソディー・イン・ブルー』だった。

20分休憩後の2部は、『サウンド・オブ・ミュージック』でおなじみの『私のお気に入り』や初公開のオリジナル曲。
アキラさんのお父様作曲の組曲『宇宙戦艦ヤマト』も懐かしいアニメの宇宙戦闘シーンが思い出される、迫力の演奏だった。

そして、かてぃんさんの演奏は1部のみと思っていたのに、そこはサービス精神旺盛なアキラさん!
大きく手招きをしたと思ったら、かてぃんさんが客席後方から走ってきて舞台に。

ピアノOsaka Shion Wind Orchestra作曲者自身の指揮という『唯一無二のマツケンサンバⅡ』が始まった。
開演前に、なんでここに?と不思議に思ったミラーボールキラキラとまわり出す!

この曲は昨年末の紅白歌合戦ですっかり日本の応援歌になった気がする。私たちに元気をくれるすばらしい名曲

舞台上もお客さんも幸せいっぱいになり、とても贅沢なコンサートに娘も第一声『来てよかった!』

音楽のバワーを感じる素敵な時間を、ありがとうございました!

後方にはドラムも

《追記》

生演奏を堪能できる機会をいただけることには、本当に幸せを感じる。

この数年は、音楽の素晴らしさを感じることばかり。
精神的に不安定な時ほど、音楽のチカラを再認識させられる。

いろんなものが吹き飛んでしまうほど、テレビでは毎日悲しいニュース。

歴史的に何度も繰り返されている悲劇が、今は海を越えリアルタイムに届く。子どもたちが涙を流すのを見ると、胸がしめつけられる。

ウクライナの方々の悲しみを思い一緒に涙を流したり、怒ったり、憎んだり、を選ぶこともできる。

先日のかてぃんさんの東京タワーからのチャリティライブには、音楽の存在、私たちの在り方を改めて考えさせられた。

いつものライブより言葉は少なく、祈りを込めた曲がメイン。

その中にはウクライナ国歌、マイケルの「Heal The World」、そしてロシアのラフマニノフの協奏曲も。

ウクライナの方がこのYouTubeライブを見ていて、感謝の言葉が届いたらしい。きっとロシアの方たちも見ていたに違いない。

美しい音楽には、国境ジャンルもない。

国同士で責めあったり、批判やジャッジも私たちには必要ないように思う。

美しい音楽を一緒に楽しみ、幸せな時を過ごせますように。

お花屋さんで苗を買ってきて、ベランダをお花でいっぱいにしてみた。
一日も早く平和な時間が訪れるよう、笑顔を想像しながら祈りたい。


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