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鍼灸治療に鍼を刺さずにする方法があることを知ってほしい

一般的に鍼治療と言えば、皮ふに鍼を刺して施術します。

受けられたことのある方は、おそらく鍼を刺されたのではないでしょうか。

しかし私の施術は、刺さらない鍼(てい鍼)を使いますので、皮膚を破ることはありません。

 

刺さらない鍼を使う理由は3つあります。

1、皮ふを破ることがないので、出血や感染症、鍼の埋没や気胸などの医療事故の心配がありません。

2、鍼治療に興味があるが、刺される恐怖心や刺された時の痛みの度合いが分からないために踏み出せないという話をよく耳にすることがあったこと。

3、刺さない方が気をとらえやすくなるので、ドーゼオーバー(刺激量過多)で症状がかえって悪くなることを防ぐことが比較的容易なこと。

 

刺す鍼を使っているところも、リスク管理は徹底しているでしょうから、安心して受けていただけるでしょう。

しかし、刺されることに対しての痛みの感覚や恐怖心や不安などの感情は、鍼治療に対して大きな壁であり続けているように思います。


私が使用する鍼は先が丸まっていて、皮膚に刺さりません。

施術前にそのことを患者さんに説明すると、恐怖感がなくなり施術がしやすくなります。

これは、治療効果にも影響すると考えています。

 

このように鍼を刺さない施術は、リスクが少なくメリットが多くあります。


それなのに鍼灸師は、なぜ鍼を刺す施術をする人が多いのか疑問に思うかもしれませんね。

鍼灸師になるためには、国家資格を取得するために三年間学校に通い、座学と実技を習得しますが、実技は刺す鍼を使った授業が大半を占めているため、刺さらない鍼に触れることはあまりありません。

速く刺す、深く刺すことの習得はできますが、刺さない鍼の習得はほとんどできないまま卒業します。

 

そのため治療をする際は、鍼を刺して行なうのが自然な流れになっているからだと考えています。(個人的見解です)

誤解しないで欲しいのは、「刺す方が効果が高いから刺さらない鍼を使わないということではない」のです。

 

なぜ私は刺さらない鍼の方に進んだのかと言うと、学校で実技をしている時に、刺さなくても身体が変化することが分かったからです。

東洋医学では身体の不調は、「気」の低下や滞りから起こると考えられます。

「気」の流れが良くなれば、身体の不調も取れていきます。

 

不妊鍼灸をする場合

私の場合、刺す鍼を使って治療をすると、全身ではなく子宮や卵巣のみに意識が向かいがちになるように思います。

しかし、刺さらない鍼は東洋医学の根幹とも言える「気」の流れを意識し、足先から頭のてっぺんまで身体全体の気の流れを診て、治療することができるのです。

 

体の不調と施術ポイントを導き出して、鍼を皮ふにかざし「気」の流れを整えていきます。

全体の気の流れが整えば、おのずと子宮環境や卵胞の成長は良くなります。

そのことについては、不妊鍼灸治療の施術法「気のリンク」感覚編で書いています。

https://note.com/_89/n/n0d0c9f5b2c05

 

まとめ

自院にて主に不妊鍼灸治療をしていますが、

最近は、西洋医学の代替えや、人工授精や体外受精など西洋医学と併用すると妊娠率が上がる効果が期待できることから、鍼灸への関心が高くなっているように感じます。

刺さないのに、本当に身体が変わるの?

痛みはないけど効果もなければ意味がありませんものね。

施術を受けられる前は半信半疑の方もおられますが、約9割の方がリピートされます。

もっと早くに知っていればよかったと話す方もおられます。

これを機会に、刺さらない鍼を使った治療があることを知っていただいて、痛い・怖いと思って躊躇していた方も鍼灸院に足を運んでいただけると嬉しいです。

 

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