フォローしませんか?
シェア
成瀬 鷗
2018年7月25日 02:37
「ありゃ、修くん。作ってくれたの、これ」望美は、裾を踏んでしまいそうに丈の長いネグリジェを、呑気にひらひらさせながらフライパンのうえの炒飯を指さした。「さっき自分で作ってたじゃない。忘れちゃった?」私がそういうと、望美は小首を傾げ、フライパンの上の炒飯を指ですくってひとくち食べた。「確かに、私の味付けだね」記憶喪失と言えばいいのだろうか。いや、イメージとしては二重人格というのが近い。本物