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019-無駄な話をしよう

 夏の終わりの、夕方に吹く風だとか、夜の冷えたにおいだとかを儚いと呼んで、暑い季節を惜しむのがすきだった。そうしてじきに誕生日がきて、一日ごとに秋がすこしずつ進んで夫も同じ歳になり、長袖を着るようになって、肌が痛いと感じるほど寒くなって、仕事納めをして、一年が終わる。ひととせを、いつもどおり、とルーティンとして過ごすのは面白味に欠けて、ひょっとしたら惰性になってしまうのかもしれないけれど、平穏だからできることだともおもう。

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シメージとはなにか、わたしにもわかりません。わからないけれども書かないといけないようなもののような気がしているなにか、です。今回のシメージは2020年8月に使い捨てカメラで撮った写真に小説・エッセイ・短歌などなにかしらのことばを添えた作品集とします。

ぶきような作品集。毎月15日・25日に更新します。 ※『nice meeting you』冊子版の購入特典と同内容です。冊子版をご購入さ…

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