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喫茶店あれこれ

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喫茶店やコーヒーまわりのあれこれを集めました。
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#ジャズ

週末の夢のかけら

 週末にAmazonPrimeVideoをごそごそしていて、ふと目にとまった映画を観た。  1957年から1965年にかけて録音された、ジャズ・ミューシャンたちのジャムセッションを収めたテープ(合わせるととても長い)と膨大な写真(とても多い)をつかい、ドキュメンタリー映画に仕立て上げたものだった。  録音と撮影をしたのはユージン・スミスという写真家で、映画のタイトルは『ジャズ・ロフト』。  場所はマンハッタンの6番街に建つ、がたがたのロフトだった。 *  もと報道写真家を

心癒すJazz|#26 

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アートブレイキーと小さな町の喫茶店

 昨日父のところにコーヒーを貰いに(買いに)行ったとき、記事用のLPジャケットを撮影していたら「これ聴く?」と渡されたのがトップのCDだった。 MOANIN’ by ART BLAKEY AND THE JAZZ MESSENGERS  父は年代的に言ってもジャズにずぶずぶと首まで浸かったひとで、所有しているレコードの枚数も多いし、プレイヤーもまだ2台を持ち続けている。その口からはするするとミュージシャンや時代背景、LPを手に入れたときの感動などが泉のように湧き出てくる。

喫茶店百景-だいすきなおじさん-

 小さいころにかわいがってくれたおじさんの話。  Tというおじさんは、父の同年代でよくコーヒーを飲みに来ていた。ふたりの娘がいて、下の子は私と同じ保育園に通う同い年のA子。おじさんには弟のYがいて、ここの家の息子も同じ保育園の同い年だった。家族ぐるみでは弟家族の方が仲が良く、Tおじさんは店に来るときも我が家にくるときも奥さんや娘を連れてはこなかった。家庭と離れたやすらぎが欲しかったのかもしれない。  我が家と、Yおじさんちの家族、Tおじさんともう一人仲良しのおじさんとはし