マガジンのカバー画像

子ども時代からの本を詰める棚

72
これまで読んできて特に好きなもの、印象に残っている本を詰める本棚です。読み終えたものを詰めることも。
運営しているクリエイター

2024年5月の記事一覧

CHOCOLATE TREE-チョコレートツリー ウィスキーニブス 70%-

 記事にするのをつい忘れてしまう、チョコレートテイスティングの記録です。しかもまだ昨年(2023)分・・・。  CHOCOLATE TREEのタブレットを食べるのは、初めてだったとおもいます。シングルオリジン(単一産地)のラインナップもあるのですが、今回はウィスキーフレーバーのものを購入しました。ディスカウントされてたんだっけな(わすれた)。  CHOCOLATE TREEはスコットランド発のクラフトチョコレートメーカーです。2009年イギリス・エディンバラ市内にオープン

日本人的心性のふしぎ

 ついきのうまで、民俗学に関する本を読んでいて、いろいろのことを考えた。ひとつに、日本人の、輪廻的、円環的な人生観というのにふと思い出したことがある。  うちの母親は色んな意味で宗教的な思想や思慮深さなどがないひとなんだけれど、たびたび私にむかってこんなことをいった。 ——つかさはわたしのばあちゃんの生まれ変わり。  つまり私にとってはひいばあちゃんである。誕生日が同じなんだそうで、きょうだいのなかで私だけひいばあちゃんに抱かせられなかったのを残念がりつつ、こういうこと

いろどりをもつ短編 梅崎春生

 あることのために読んだ短編集で梅崎春生の「赤帯の話」に出合った。このひとの作品を読んだおぼえはないから、まあはじめましてといっていいとおもう(恥ずかしながら)。これはシベリア抑留民の一場面を描いた短い話である。赤帯というのは抑留民のうちのある班の親方であるソ連兵のことで、あだ名である。  この短い話は、冒頭と最後の場面で夢の話が出てくる。情景の描写には色の表現がよく出てくる。そんなふうなことを感じながら読んだ。  主人公(「私」という日本人)は、空腹を抱えてくりかえし、食