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旅と巡礼

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近所だったり、ちょっと遠くだったり。旅と巡礼とは切り離せないもののようです。
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#私の作品紹介

この日は暖かかった-上野の国立西洋美術館

 今回の訪問先のひとつとして、ここを選んだ理由は特に書かないけれど、上野の国立西洋美術館に行った。  <キュビスム展―美の革命>が開催中なのを目にし、常設展だけでいいや、とおもいながら券売所の列をすすんで自分の番になったところでつい「企画展を1枚」と言ってしまった。キュビスムってよくわからないからやめとこうとおもったくせに、よくわからないから観てみようという気になってしまったのである。  会場の中は、キュビスムとはなんたるかを語りだしそうな人でいっぱいであった。撮影可能な作

そのスピードの違い

 デジタル一眼レフカメラで撮影した画像の処理には、Adobe社のLightroom ClassicやPhotoshopを使っています。最近のアップデート時の新機能のことを、Kさんが教えてくれました。公式サイトやソフトウェア上の様子を確認して、きょうはその中の、HDR(High Dynamic Range)での編集・書き出しを使った写真を何枚か載せます。 *  昨晩、お供して行った場所で、写真を撮ってきました。  現像するときに、この新機能のHDR編集を使いながら、テクノロ

のぞき見写真館 下五島秋編

 ついこのあいだ訪ねた、下五島で撮った写真の現像を後回しにしていました。もう少し身を入れてやりたい気もちと、とにかく現像したい気もちの真ん中くらいで現像したいくつかの写真を、ギャラリー的に掲載しておきます。 *  長崎の教区は、聖堂の中は撮影禁止としています。  この写真は、教区の所有を離れた旧五輪教会(久賀島)で撮ったもので、撮影は禁止されていません。  聖堂としての役目を終えているから、ご聖体ランプは消えたまま。  茂みのとこで昼寝していたネコ(平和だ)。  出

実直で堅牢なカーブ

 大浦天主堂の境内には、天主堂の他に旧羅典神学校と旧長崎大司教館という建物がある。そこらへんの資料を読んでいると、いろんな文献に実にいろんなことが書いてあって退屈しない。と言ってもそれらが全部信頼できるソースからのものとは限らないが。  このふたつの建物の設計者はド・ロ神父で(旧大司教館の方は鉄川與助との共同設計)、ド・ロ神父といえば外海地区にも教会堂などを建てたことで知られている。  ド・ロ神父の設計物とおもってあらためて眺めてみると、どれも実にしっかりと、実直につくられ

昨日よりもいくらか

 毎日同じ言葉ばかり出てくるんだけれど、まあとにかく暑い。しかしながら暑いからってぼんやりしていたら、時間というものはただ過ぎ去ってしまうだけである。そうしていると、人生に記憶喪失みたいな期間がどんどん増えてしまって、どうもよくない。と、おもう。  私というのは何をするにもとにかく人よりも時間がかかってしまう性質で、これまでの人生何かというとまわり道をしたり、無駄なところにエネルギーを費やしてきてしまっている。でももう取り返しはつかないから、そんなこと言ったって仕方がないん