散骨が良くないと思われる理由とは?

散骨をしようと思ったが、良くないと反対を受けるケースがあるかもしれません。なぜ、散骨は良くないと思われるのでしょうか?
ここでは、散骨が良くないと思われる理由について考え、トラブルを避けるためにできることを解説します。

■散骨とは

□海洋散骨

・海洋散骨とは
海洋散骨は、祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨を海洋上に散布することをいいます。(一般社団法人日本海洋散骨協会ガイドラインより)
自分の死後は自然に還りたい、大好きだった海に眠りたい、といった故人の意志や、様々な事情でお墓に入れない、お墓を持てないという悩みをお持ちの方に最適な葬送方法とされています。
海洋散骨の方法として、「船舶でおこなう方法」と「ヘリコプターやセスナ機で沖合いまで飛び、空から撒く方法」があります。

■散骨が良くないと思われる理由と解決策

□環境汚染

散骨をおこなうことによって、海を汚すことになるのではないか?と考える人も中にはいらっしゃいます。散骨が海洋汚染に繋がったり、海の生態系に影響を及ぼすことはあるのでしょうか?
・海洋汚染防止法
海洋汚染防止法は、正式には「海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律」と言い、船舶などから油や有害液体物質、廃棄物などを海洋に排出することを規制するための法律です。
海洋散骨は、節度を持って行われる限り、この法律に抵触する可能性は極めて低いと思われますが、遺骨と一緒に撒くお花や飲み物は、環境に配慮し必要最低限にとどめましょう。副葬品など、自然に分解されないものを一緒に海に投棄することは避けましょう。
・ご遺骨は有害物質がある?
火葬された遺骨の一部に、環境基準を超える六価クロムと呼ばれる有害物質が含まれることがあります。六価クロムは強い酸化作用により、人体に影響を与える物質で、自然界には存在しません。
焼骨から六価クロムが検出されるのは、人体内に微量に存在するクロム成分のほか、火葬炉内のステンレス架台に含まれるクロム成分が火葬の際に高温で熱せられることで発生すると言われています。
・粉骨の無害化
六価クロムは、有機物と接触することで、無害な3価クロムに変化します。海洋散骨をおこなう際は、ご遺骨に含まれる六価クロムを還元剤を使用することにより無害化することができます。粉骨の無害化は、義務ではありませんので、無害化処理をおこなわない業者も存在します。
環境への負荷を少しでも避けるため、無害化処理に対応している業者に依頼しましょう。
・ブルーオーシャンセレモニーの散骨
ブルーオーシャンセレモニーでは、散骨するすべてのご遺骨を還元剤を使用して無害化処理をおこなっています。他社で粉骨をされたご遺骨も散骨前には必ず薬剤処置をいたします。また、海洋環境にできるだけ負荷をかけないために、水溶性紙でつくったエコフラワーなどもご用意しています。

□業者とのトラブル

・実体が無い散骨代行業者が増えている
現在の日本では、海洋散骨をおこなうにあたって、許認可などの届け出はとくに必要ありません。従って、実体のない散骨事業者も多く存在しているのが現状です。インターネットで「散骨」と検索すると、数多くのホームページがヒットしますが、実際の施行は他社に業務委託をおこなっているケースも多いです。直接、海洋散骨の施行をおこなっている専門業者を選ぶのが安心です。
・散骨業者に追加料金を取られた
散骨に限らず、冠婚葬祭のサービスは、当日の参加人数や追加サービスによって、事前打合せから費用が変更するケースは良くあります。
事前にしっかりと打合せをおこない、納得のいくまで説明を受けることでトラブルを避けることは可能です。ホームページやパンフレットに書いてあることだけではなく、できるだけ対面で担当者の説明を聞くようにしましょう。
・ブルーオーシャンセレモニーの特徴
「散骨コーディネーター」という職種は、ブルーオーシャンセレモニー独自のプロフェッショナルの呼称です。葬祭業などで多くの経験を積んだスタッフを中心に、チームでお客様の対応をおこなっています。年間600件以上の散骨施行件数を対応しているコーディネーターが一人ひとりのお客様を丁寧にサポートいたします。

□近隣住民の方とトラブル

・人目につく場所で散骨してしまうケース
散骨をおこなうにあたって、業者に依頼せず、自分たちでおこなうことも不可能ではありません。業者がおこなう場合は、ガイドラインや自治体の条例を遵守する必要がありますが、個人でおこなう散骨に対して、現在の日本では特に規制がありません。しかし、規制がないからといって、人目に付く場所で散骨をおこない、近隣住民とトラブルになったり損害賠償を請求されるリスクはあります。
・業者なら安心
海洋散骨をおこなうにあたって、たとえば個人所有の船やヨットで沖へ出る場合でも、業者が遵守しているガイドラインを守るようにしましょう。出航場所のマリーナや港でも、周辺への配慮が必要です。
実績が多く、近隣との合意のもとに営業をしている業者なら、トラブルに発展することもなく安心して散骨を施行することができます。

□ご家族とトラブル

・手元にご遺骨が残らない
一度、海洋散骨をおこなうと、ご遺骨を元に戻すことはできません。ご家族やご親族の中には、すべての遺骨がなくなってしまうことを淋しいと思ったり抵抗感のある方もいらっしゃるかもしれません。
散骨をおこなう際には、手元にご遺骨を残す「手元供養」を検討してみましょう。ブルーオーシャンセレモニーでは、散骨をおこなう方の6割から7割の方が、何かしらのカタチでご遺骨を分けて手元に残していらっしゃいます。
・天気の遅延
海洋散骨のデメリットとして、天候に左右されるという点が挙げられます。雨が降っていない日でも、風が強ければ出航できないケースはよくあります。ご家族やご親族のスケジュールを合わせて日程を決めたとしても、直前に出航できず、延期となるリスクがあることは良く説明しておきましょう。
施行日が変更になり、当日参加できない方のために、ブルーオーシャンセレモニーでは、オンライン中継のサービスや、アルバム作成などのサービスをご用意しています。
・よく話し合いましょう
海洋散骨を成功に導くためのポイントは、関係するご家族やご親族と、よく話し合いをしておくことです。故人への想いや、埋葬への考え方は、同じ家族でも一人ひとり違います。
家族やご縁のある親族が、意見の相違で揉めてしまうことは、亡くなられた故人様にとっても望ましいことではありません。丁寧に対話をおこない、すべての人が納得のいくお見送りを心がけましょう。

■まとめ

「散骨は良くない」というご意見は、上記のような理由のほか、死生観の違いや宗教観の違いなど、価値観の相違によるものも考えられます。
現在、埋葬方法が多様化しているのは、人々の価値観が多様化しており、さまざまな価値観を実現できる選択肢が増えている社会になったからとも言えます。
多様化する価値観が共存できるように、自分と違う意見も受け入れられるような相互理解を目指したいものです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?