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社会人1年生

恐ろしく慌ただしい1年生だった。

この冬、転職をするわたしは社会人1年生です。
まさか新卒で入った会社を10ヶ月で辞めるとは誰も思っていなかったことでしょう。

この10ヶ月で二回引越しをして社用車をぶつけて病気が見つかって手術をしました。

慌ただしい。

退職の理由は病気だけど、病気が見つかってなかったとしてもわたしはこの会社を辞めてただろう。

仕事って基本的には人がやりたくないことだから賃金が発生するものなのだろうけど、
それは分かっているのだけど、
どうしてもやりたくない。
死ぬまでこの仕事をしたくない。
ただそれだけのことといえばそうなんだけど。

仕事をしてて全然わたしという人間が変わらないな〜と思ったことがとても大きい。
ただやりたくないことに時間を使ってお金をもらっているという事実に耐えられなかった。

正直、どうしようもなく辛かったわけではないのだけど、どうしても無理だった。

職場の人間はみんなどうしようもなくて、飲みに行ってもつまらなかった。
辞められなくてグズグズしてたら34歳になってたひと。昇進するために新人を辞めさせて上司を降格させようとするひと。自分の過去の栄光の話しかしないひと。怒鳴りちらかすことでしか人間を管理できないひと。全てのハラスメントを制覇しているひと。
みんな魅力がなかったし、みんな今までの人生で出会ったことがあるタイプの人だった。

仕事内容はただの押し売りでやりがいもクソもない。お客さんが買ってくれたら嬉しいとかそんな感情はわたしの中にない。買わされて可哀想だなとしか思っていなかった。まったく情熱を持って取り組むことができない。

3年やったら変わってくると言われたけどこんな仕事にわたしの情熱を注ぎたいとすら思わない。末期だった。

死にたいわけでも消えたいわけでもニートになりたいわけでもなくて、わたしの貴重な時間をこの仕事にこんなにも使って良いわけがないという感覚だった。

側から見たらただの甘ったれでしかないのは悔しい。でもそんなわずかにあるわたしのプライドなど邪魔でしかない。

もっともっとわたしはやりたいこと、感じなきゃいけないことがたくさんあるから。

23歳にして初めて味わった色のない生活。
改めて今までの人生が刺激的で哲学的だったかを思い知った。油断したらあっという間に時間が経ってしまうし、それがどれほどの恐怖なのか思い知った。

この経験をさせてくれた某株式会社に感謝してわたしは次の世界へ行ってまいります。

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