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散歩道(さんぽどう)


僕の趣味は散歩です。


つまらない趣味だと言われがちですが、道を道としか見れていないからそう思うだけです。つまらないのはあなたの視野狭人生(しやせまじんせい)じゃないですか。

まあ今回は僕も言い過ぎ人生だったので許し合いましょう。

要はただの道に面白を見出せたら最高ですよねってことです。

この前、海外のインスタグラマーが、切り分けたコンドームの根元で髪を結んでいました。

これが散歩です。

きっと語弊まみれですが、このまま進みます。可愛い語弊には旅をさせよってね。


散歩をするにあたって、ルールというほどでもないのですが、自然とそうなっていることがあります。

まず、基本的に帰り道しか歩きません。

「散歩」と言うと、家の近所をぐるっと回って帰ってくるイメージかもしれませんが、僕の散歩は移動を兼ねています。

主に麻布〜神保町間の移動ですが(なんか麻布に住んでる自慢みたいになってしまいましたね。説明する為にはしょうがないことです。すみません、麻布に住んでる自慢みたいになってしまって。)徒歩だと、最短距離で1時間半かかります。

往路には入り時間というタイムリミットがあるので、2、3時間余裕を持って家を出ないと遅刻の恐れがあります。

90分前に家を出て、チラチラと時計を確認しながら最短距離で目的地へ向かうその道すがらは、もはや散歩とは言えません。でっかい徒歩です。

では、休みの日なら往路も歩くのかと言うと、これがそうでもありません。

日光大好き芸人の僕にとって、10時から14時の間が散歩のゴールデンタイムです。

そして後にも書くのですが、上野公園がゴールデンスポットです。

つまり、10時から14時の間に上野公園を歩くことが、僕にとってのゴールデンサンポになるのですが、休日の芸人がヌーンより前に目を覚ます事はありません。

僕で言うと、だいたい13時頃に家を出るので、行きは電車でないとゴールデンサンポを逃してしまいます。

以上の理由から散歩は基本、復路のみになります。家路は何時間かかってもいいですからね。


次に、天気です。

時折、午前中に起きられる日があります。「今日は往路も楽しめるぞ」とウキウキで外に出ると雨。この時のガッカリはあの時のスカスカおせちに匹敵します。

言うまでもなく、散歩する時の天気は良い方が良いです。

曇りも駄目です。

曇りってムカつきますよね。

晴れは栄養になります。雨は飲み水になります。曇りって何かしてますか。何もしてないじゃないですか。

「降りそうやな」

「降らんのかい」

何回やんねん。鬱陶しい。

人も天候も中途半端はカスです。降るなら降ってください。


だからと言って降ればいいということではありません。雨は最悪です。特に何日か続く場合は最悪の下、狂糞(きょうぐそ)です。

梅雨はかなり前々から告知があるのでまだ我慢できますが、梅雨以外の長雨は本当に許せません。

彼氏彼女が脱衣所からビチャビチャで出てきたらそれだけでムカつくのに、そこから一週間ぐらい乾かなかったら許せないですよね。いつまで濡れてんねんお前。

「雨も趣があって」やないねん。雨に趣見出せるのは一日が限界じゃ。長いねん。そもそも晴れてるに越した事ないんじゃ。

かえるさんと かたつむりさんと であえて たのしいな。

みたいな絵本もありましたね。あれは嘘です。

かえるさんもかたつむりさんもキショいものなので。雨というマイナスの日にマイナス2匹と出会えたとて、マイナスが加速するだけです。

傘も嫌いです。手が塞がるし、視界が狭まります。

「じゃあレインコートを着なよ」という意見に対しては「うるせえ」に尽きます。「うるせえでやんす」までは覚悟した方がいいです。


雪は論外です。

東京の雪ってばっちいですよね。

いや、雪はそもそも汚いものなんですが、そういうことじゃなくてばっちいんですよ。

白いのに白くないって感じで。

しかも他所の雪より冷たい気がします。

なんか住民の鏡ですね。スタッドレスな関係性みたいな。ほら上手いこと言えない。これ雪のせいですよ。

あと普通に寒いので。論外です。


そして意外な敵が風です。

そよ風なら最高です。最高なんです。

一方で、フルマックス風ビューンの日は、最悪の下である狂糞(きょうぐそ)の更に下、穢溺(けがれおぼれ)と言わざるを得ません。

風は強過ぎると、大切な思い出もさらって行きます。

それが北風なら、僕の思い出は今、南にあるのでしょうか。元気でやっていると良いのですが。


このように、完璧な散歩日和とは、そう頻繁に訪れるものでは無いのです。


そして場所。

やはり上野恩賜公園が至高です。というより、上野が至高です。至高の上、悦寿(えっじゅ)です。

上野には全てがあります。

今、何かひとつ頭に思い浮かべてみてください。本当にジャンル問わずなんでも結構です。

思い浮かべましたか。

それ上野にあります。

どんな物も、どんな人も、どんな空間も、上野にあります。

上野にないものはこの世にないものです。

向かいのホーム?路地裏の窓?

そんなとこにいるはずもありません。

上野にいるので。

全てあるが故に、いまだに歩いたことのない道、見たことのない景色があります。

実は僕、上野動物園に入った事がありません。

こんなにも上野を愛しているのに。

否、愛するあまり。

と言うのも、散々上野を推しましたが、本当に一番良い散歩スポットは上野に限らず「新しい道」です。

初めて見る景色に勝る感動はありません。

例えば、初めて生で見た東京タワーは500メートルでしたが、見慣れてしまった今は400メートルです。

そう。上野動物園にはずっと初めての存在であって欲しいのです。僕が慣れてしまわない限り、上野動物園のゾウはマンモスであり、パンダはダンパなのです。ダンパ?

いつの日か訪れる初めての上野動物園は、至高の上、悦寿(えっじゅ)のさらに上、輝汁(しゃいにんぐすーぷ)であることは間違いないでしょう。


冒頭でも述べましたが、全部なんとなくのものです。完全なルールではありません。

行き帰り電車に乗る日もあれば、途中で疲れてタクシーに乗る日もあります。

曇ってる日に上野動物園デビューもするかもしれません。

そもそも散歩とは何も考えずに気楽にするものです。


じゃあ散歩道とか言ってんじゃねぇよ。何が言いてぇんだよ。おいこっち見ろよ。てめぇに言ってんだよ。


そうですよね。

それではここから一番伝えたかったことを書きます。

散歩の途中でいつも立ち寄るスタバ、タリーズ。

どっちのカードも残高使い切りまして。

さっき久しぶりに現金で支払ったら、なんかすっごい損した気持ちになったんですよね。

実際には全く損していないのですが、人は愚かなので。

そこで、皆さまのサポートでこの支払いを打ち消せたら悦寿であり、皆さまのサポートで飲むカフェラテは輝汁だなと思った次第でございます。

僕は言いましたよ。

後は皆さんがどうするかです。


お願いしますね。

四字熟語でお礼します。