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父からの連絡

19歳から一人暮らしを始め、もう16年が経つ。
一人暮らしはしているものの、親とはわりと頻繁に会っていて、一緒に出かけたり、お互いの話をしたりするけど、喧嘩をしたり、機嫌が悪い日もあったりして。
35歳にもなっても、食料品やら生活用品を買ってもらったり、思春期ばりの不機嫌な態度をとったりと甘えてばかりで今だに親孝行らしいことはできていない気がする。

わたしももう35歳になり、当たり前だけど、親も同じ年月が過ぎていて、同じ分年もとっている。最近会うたびに、おじいちゃんおばあちゃんへ近づいている気もする。年齢のこともあり、いつまでも一緒にはいられないってことも考えたりする。突然くる親からの連絡に、ビクッとする時もある。

そんなある日。それは昨夜のこと。
突然お父さんから電話が来た。いつもやりとりするのはお母さんがほとんどで、お父さんから電話が来るのは珍しい。しかも夜も遅い時間に。嫌な予感がした。

電話に出ると、涙声のお父さんが一言。
「お母さんが入院した」

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