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音泉温楽2023で企んでいること(2)

金具屋九代目の西山です。今回も音泉温楽について少々書いていきたいと思います。もうちょっと細かいことを。

2009年から金具屋で行われている「音泉温楽・冬」。
音楽イベント部分については湯会さんが行っておりますが、会場、つまり金具屋内のスペースやフードなどの提供については私が担当して行ってきました。まぁ、会場主なので当然なのですが、その内容は毎回変わっています。同じようにやってれば楽なんですが笑、なかなかそうは問屋がおろさない。

今回はそのフードについて。

初期の頃はあまり重視していなくて、手をあげてくれた人に丸投げをしてた気がします。イベントに慣れた人に任せる方がいいと思ってました。しかし、需要に対してあまりにも用意が少なかったり、遅刻やドタキャンされたり、ゴミで大きなトラブルになったりと問題が発生。やはり自分でやったほうが間違いないなということで、自分でフード・ドリンクの担当もするようになりました。

2017フード 金具屋厨房からは岩魚の塩焼き

地域で食べられているもの、我々の懐かしの味など中心にメニューを考えて、とにかく数も出さなければいけないので、知人のボランティアスタッフたちと深夜早朝仕込みをしたりもしていました。数が数でしたしね、手伝ってくれる方もたくさんで、なんとか乗り切っていました。それはそれで学園祭みたいで楽しかったりもしましたが…

2017は酒めちゃくちゃ売りました(その場で飲む用)

それがガラっと変わったのがコロナ禍でした。
多くの人を集めるのはもちろん、対面でやりとりをするのも避けなければならない、料理を取り分けて出すなんて持ってのほか、そんな時代があったんです。わずか3年前の話ですけど。

2020年の回では料理の提供は一切中止。飲料もすべて缶かペットボトル。おつまみも個別梱包のもののみを売るという形にしました。席もお膳を置いて完全指定席。わずか数時間の音泉温楽。(それでもよい回だったと思っています)

2021年。コロナでの苦境からの規制緩和で飲食店のテイクアウト販売が一気に進み町内のさまざまな飲食店でもはじまりました。イベントではまだまだ料理の提供はしづらく、なによりボランティアスタッフも集められない状態。そこで、町内の飲食店のテイクアウトを取り寄せる、という形で飲食の提供を行いました。
翌22年はさらにそれをすすめて、町内人気弁当の取り寄せ予約なども行いました。各お店知る人ぞ知る有名店ですが、知らない人にも知ってもらえたらいいなと思い、お店の紹介ポスターを作ってみたりもしました。

2022会場内掲示

そんなことをしながら、この数年を経て、あらためて「この温泉地でイベントをやる理由」というのをより考えるようになったんです。本来、音楽を目的とした音楽イベントだったら人口の多い都会か、たくさんの人を集めることができる都市郊外でやればいいわけです。

なぜここでやるのか、わざわざこんな田舎まできてもらってウチらはなにをしたいのか。

それは、音楽をきっかけにこの場所を知ってもらいたいということなんです。それだけはこの15年変わっていなかったはず。
ならば金具屋だけでなく、温泉街や町内のことを知ってもらう方向にしていかないと。テイクアウト作戦からあらためて思い起こしたのです。

そんなことを踏まえて、今年の音泉温楽では、町内飲食店メニューの他に、石畳の温泉街である渋温泉・安代温泉の飲食店に協力をしてもらうことにしました。温泉街を回遊できるような、つまり温泉街全体がフード・ドリンクコートになるようなそんなイメージで。
いきなり全部は無理なので、まずは数店から。お客さんの動きも考えながら。で、前回の記事の内容につながっていくというわけなんです。

うまく行くかはわかりませんが、とりあえずやってみようと。うまくいったらこのイベントだけでなくいろいろなことに応用できそうな気がしてます。

あと2週間ですね、音泉温楽、どうぞよろしくお願いいたします!

金具屋九代目がお伝えいたしました。


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