金具屋の歴史その4(昭和10年前後1930-40頃)
当地一番の観光旅館を目指す―計画されたのは渋温泉に聳え立つ木造4階建の豪華な客室楼閣、300名が一堂に会せる巨大な宴会場、名物となるような凝った木造浴堂でした。
この工事の棟梁を任せたのが、小布施の宮大工、三田清助(さんたせいすけ)。彼は若いながらも木信地方の名匠と呼ばれ、さまざまな社寺仏閣や作詞家高野辰之の都内の住居を手掛けたことでも有名でした。
計画からおよそ10年余り、昭和9年、上棟式が行われました。この写真に写っている人数を数えると80名。大変な工事であったのがわ