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映画『ハニーレモンソーダ』を見てSnowMan『HELLO HELLO』MVを新解釈してみた

公開2日目に観てきました。映画『ハニーレモンソーダ』。
もう期待値を遥かに超えた最高の界羽花とハニレモワールドを堪能し、興奮冷めやらぬまま主題歌の『HELLO HELLO』MVを見直していたら急に新しい解釈を閃いたので、ゆるっと書き始めます。

ちなみに当方、スノ担歴は短め、ハニレモは連載開始から読みこんでいるおたくです。

ここより原作・映画ともにまるっとネタバレしております。
また普段は「考えるな感じろ」のゆり組マインドで生きていますので、思考・考証の抜けはご容赦ください。

そもそも『HELLO HELLO』MVには公式設定があります。

公開されたMVは「絵の中にいる男の子たちが、絵の外にいる“君”に恋をして絵の世界から抜け出す」というストーリーとなっており、随所でSnow Manメンバーの姿がアニメーションで描かれる演出にも注目だ。MVフル尺では“君”に恋をしたメンバーが、さまざまな恋愛シチュエーションで、普段あまり見ることのないピュアで胸キュンな表情を披露している。
引用元:
https://news.yahoo.co.jp/articles/85ce82bbff064b251e4ccf822f68bcd14c5db20c

というわけで、この設定をぶっちぎった個人的な新解釈になります。

前置きが長いですね。

▼▼本題はここから▼▼▼

前提として9人はそれぞれの界くんを演じていると思っています。

映画を見るまでは「絵から出てきた=羽花の夢が叶った」だと解釈していたんですが、絵から出てきた(絵が置いてあった)場所が備品倉庫モチーフなことが気になっていて。(美術室かなと思ってた)

でも考えてみればハロハロは「界くん視点」の曲なんですよね。映画観賞後あらためて見直した時に、「この世界は界くんの心を表現してるのかな」と直感的に思ったんです。  

***

まず冒頭で倉庫に光が差します。これは界くんの心に入ってきた羽花を表していると思います。(0:08)

ダンスの始まりは倉庫から一転、ポップな世界観の場所=絵の中。(0:10)
ここではプレゼントを持っていたり、連絡を待っていたり、恋愛の楽しさを見せる反面、現実味がない場所です。
映画での最高にキュートなラブラブ期のところですね。
しかし、実は暗闇の側面もあります。(2:20)
暗闇の向こうに光が差す場所があり、そこへの憧れがある。
これは絵の中=羽花に秘密を告白する前の界くんの心情ですよね。羽花との楽しい日々を過ごす分だけ不安な状態。誰にも助けを求められないかりそめの幸せ(虚構)なわけです。

歌詞と照明もリンクしています。
冒頭「きっと最初から決まってたのさ」から「Wings on my back」までは、メンバーの顔に影が落ちるくらい照明が少し暗いんですね。(0:10)
まだ絵が置いてある場所に光が差していない状態です。
これは恋心の自覚がなく正義感や義務感で羽花に接していた頃のことだから。

そして「Why?隣にいるだけで解けるMy heart」で一気に明るくなります。(0:38)
これはもう「羽花が心の中に入ってきた=恋心」を自覚し、世界が開けた瞬間でしょう。
羽花が入ってきて界くんの心に光が差したんですね。
「うぜぇから撤回しておく」発言の頃でしょうか?

耳コピ段階なんですが、ここの一連の歌詞めちゃくちゃ小技が効いているんです。
前半の正義感で接しているときのコーラスは「Change your life」と界くんはまだお世話してる気持ちで、石森係の責任感からの言葉なんです。

しかし、後半の恋心を自覚したときのコーラスは「Change my life」と強くなった羽花に恋をして人生の新しい扉を開いた界の言葉。
自分が助けるばかりじゃなく、自分も助けられてもいいんだと思えるようになってるんですよ。
コーラスで「羽花でなければいけなかった理由」まで表現してるなんて芸が細かい!!!!!涙
神は細部に宿るってこういうことですね。

この界くんの強い正義感については映画で界くんの新たな一面を見たことで腑に落ちる点があったので、歌詞考察の際などに書きたいと思います。

さらに余談ですが、「心が解ける」という表現に大拍手。原作の界くんなんて、入学当初と目つきが全然違うと評されるくらい羽花に頑なな心を解してもらってるんですよ。

話を戻します。
絵の中(偽りの自分)から光の差す方へ手を伸ばすシーン。光に向かっていくメンバーがなにやら決心したような表情をしているのが印象的です。(2:20)
そして飛び出したところは、界羽花の拠り所となる備品倉庫のような場所です。(2:33)
これは羽花に秘密を告白し、安らぎや愛、信頼…つまり本当の自分を得た界くんを表しているんじゃないでしょうか。
所々で入っている光の指す窓辺でのカットでは、みんな自由にのびのびと振る舞ってますよね。
愛を信じられる人に出会って、助けられて、ラウール的に言うと「心がちっちゃくなってた」状態から解放されたという感じでしょうか。

最後気づけば薄暗かった倉庫も光でいっぱいになっています。(3:03)

***

初見で見たときに「なんでこの倉庫的なところで終わるの?」って結構謎だったんですよね。絵から出てきたにしてももっとなんかあるだろと思ってしまって(笑)。

縁への引きのためかな?とも思ったんだけど(たぶんそれもある)、それにしても曲や映画のトーンにあまり合わないし…でも映画で備品倉庫が2人にとっての「落ち着く・安らぐ場所」であることが強調されていたので、腑に落ちたというか。
(原作では倉庫が封鎖されたあと2人の秘密の場所は屋上・図書館になります)

ここ結構深いな〜って思うのが映画本編もキラキラ青春映画なんだけど、あの埃っぽい倉庫で終わったじゃないですか。
見せかけだけの映える場所やインスタントな関係では、羽花が求めるような本当の青春は送れない。お互いがお互いでいれる関係があってこその「しゅわキュン」なんだぞって言うのを見せつけられた気がします。
まぁ、どんなに汚くても学校の人気者の彼氏と2人の秘密の場所ってそれだけできらめいていますが…笑

とにかくハロハロMVはハニレモへの寄り添い方がハンパないなと。二度楽しめるなと。
そもそも絵がテーマになっているのも、羽花が得意として大切にしているものだからだと思うし(漫画原作の暗喩かもしれない)、絵→リアルになるのも羽花の辿ってきた道を思わせる二重構造になっているのがおもしろいなぁと思いました。
丸や三角のオブジェは村田真優先生の得意なかわいいあしらいデザインを思い起こさせるものかな?とも考えたり。

ここまでツラツラ書きましたが、ハニレモが好きすぎるスノ担の独自解釈ですのであしからず。それにしたって劇中でハロハロがかかるタイミング神懸かりすぎ。神徳監督天才か。

あれでまたハロハロが好きになったしメンバーが言ってた「映画と一緒に聴くのがいちばん!」を身をもって知りました。
そんなこんなで歌詞についても解像度上がって色々考えたので、熱量あるうちに書ければなと思います。

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