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ワクチン3回目

一時期に比べれば、COVID-19を恐れる空気が弱まったと言っていいのか、緊張感が薄らいだと言って良いのか微妙なのですが、とにかくゼロコロナ志向からウイズコロナ志向に世の中が変化していることは確かなようです。

ワクチンについても去年の今頃は、感染抑制の切り札のように言われていて「早く打て」「でもワクチンがない」という状態でした。
ところが、大多数が2回接種を終えても感染は抑制出来ず、第6波が来ると行政は「3回目を打て」と言いだし、一方、市井の人の中にもワクチンの有効性に疑問が出始めていて、3回目の接種が伸び悩んでいるというのが実情のようです。

急速に立ち向かうパンデミックに対し人類全体でワクチンを持って立ち向かうということは、今までになかったことでしょうから、初めての経験がほとんどで分からないことが多かったというのが実のところだったんじゃないかなと思います。

3回目の接種

昨日、その3回目の接種に行ってきました。
2回目の接種をしたのが昨年9月ですので9ヶ月ぶりということになります。

今回は副反応が少ないという評判のノババックスワクチンがでてきましたので、そちらを選択しました。
1回目と2回目はワクチン争奪戦の末、自衛隊の東京大規模接種センターの予約をやっとこさ取ったのですが、今回は静岡市のシステムで予約が取れました。
6月4日朝にノババックスワクチンの予約枠が解放されたのですが、それを知ったのがその日の夜。
出遅れたかと思いきやどの枠空きがいっぱいで拍子抜けしました。

それこそ、バイオハザードに乗り込むような覚悟で新幹線に乗って接種に行った1、2回目とは異なり、今回は市内の集団接種会場に歩いて行きました。
会場に着くと、接種希望者の姿はまったくなく、大勢のスタッフの案内を受けスムーズそのものでした。

会場はクーポール会館で、各階5会場くらいに別れていたのですが、5階の会場に案内されました。
接種希望者は経過観察のコーナーに一人だけ。接種を終え、経過観察の15分待機中に後ろから一人来られました。
ノババックス導入初日にこの状態ですので、昨年のワクチン狂騒曲との落差の大きさを肌で感じました。
経過観察中にはスタッフの看護師の方と雑談。感染予防より重症化防止の意味合いが大きいと考えられておられるようでした。

ワクチンの立ち位置は変わっている

一年経ってワクチンの立ち位置は大きく変わりました。
ネット上のワクチンに対する声も目に入ってきますが、昨年はどう考えてもありもしないようなこと(例えば経過観察でバタバタ人が倒れて人目につかないところにこっそり運ばれてる...など)と主張しているような「反ワクチン」の人もいたのですが、最近はワクチン推進派に「反ワクチン」とレッテルを貼られている人の主張に「これは全く無いとは言い切れない」と思うようなことも増え、逆にワクチン推進派に「これは効果を誇張しすぎではないか」と思うことも増えてきました。
少なくとも、ワクチンを8割の人が打てば感染を押さえ込めるという仮説が正しくなかったことは実証済みと言わざるを得ない現状ですから、去年の今頃と同じ論陣を張ることは無理であることは自明でしょう。

そんな現状ですので、感染予防効果よりも重症化予防効果を主眼にワクチン接種を考えたいのですが、出てくる情報は感染予防効果の話ばかり。重症化予防効果が落ちることにブースター接種をしたいと考える立場からすると、感染予防効果に関する情報が「正しい情報」と言われても腑に落ちないものがあります。

ゼロイチ思考ではなく多様性に答える情報提供を

もともとワクチン接種というのはリスクベネフィットで考えるもので、どちらを取るのか自己決定権は各自にあります。ですから、自己決定のために有益な情報が欲しいのですが、現状でそうなっていないことが残念に感じます。
ウイルス自体の変異で感染予防効果が弱まってはいるもののゼロではなく、公衆衛生の観点から接種を呼びかけたいことも理解はできますが、副反応の不安や不快と引き替えに得られる効果が小さいのでは進んで犠牲を払いたいと思う人が少ないことを責めることもできないと思います。

今回ノババックスを選択したのも、リスクベネフィットのバランスが理想的な方向に近い選択肢選択肢だと思ったからです。
ゼロかイチかでものごとを決められる性質のものではなくなってきていますので、現実に合わせて対応の仕方を変えていくのも必要かなと思ったところです。

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