個人で中~大規模サイトを構築する考え方 ①サイト規模の定義

nukoです。https://twitter.com/96nuko22

こんにちわ。久しぶりのnoteになります。
Twitterのアカウントを作った頃は、とある計画があってフォロワーを増やしたかったというのもあるんですが(ブロガー・アフィリエイター向けのサービス作ろうと思ってたけどめんどくさくなって今に至る)、特に今はフォロワーを増やしたいとかそんなことも無いので、アフィに関しては基本的にあんまり情報を発信する機会も減っていたという状況です。

まぁ普通のアフィ界隈とやってる事がだいぶ違うっていうのもあるんですけど。そんな中でなんとなく筆を執った次第です。

さて、表題にもある通り、今回は中~大規模サイト運営に関しての基本的な考え方を書いていこうと思っています。気まぐれで筆を執ったので、第2弾がいつ公開になるかは正直分からないです。そんな感じなので、適当に楽しんで頂ければ幸いです。

一応過去には最高で月間4600万PV、5年で10億PV超のサイト運営経験だったり、それ以外にも月間数百万~数千万PV程度なら複数の運営経験があります。(現在も運営中)

で、書いてたら思いのほか長くなったので、まずはサイト規模の定義についてちょっと解説するだけで第1弾は終わります。ご了承ください。

サイト規模を定義してみる

そもそもサイトの規模自体に定義があるのかどうかすら知らないですがし、そんなことは正直どうでもいいんですが、個人的に以下のように定義しています。文中でもこれらの基準で解説して行こうと思います。

・月間10万PV以下:超小規模サイト
・月間100万PV以下:小規模サイト
・月間1000万PV以下:中規模サイト
・月間1億PV以下:大規模サイト
・月間1億PV超:超大規模サイト

さて、このように分類したわけですが、サイト運営経験者であれば、これらのアクセス数を見て、だいたいどのくらいの規模感だとか、あそこのサイトは中規模だな、大規模だなとか、そのくらいのPV数ならどうやって収益を上げればいいかなどは分かってほしいわけです。

そもそもサイトを設計する段階で目標PVを決めるはずですが(…さすがに決めますよね)、適当に作り始める人も実際に多いので、とりあえずそれぞれのサイトの規模感について一応まとめます。このように分類している理由もある程度分かるかと思います。

超小規模サイト(月間10万PV以下)
当然ながら数としては一番多いのがこの帯。別にアクセスが少なくても問題はありません。特に高単価アフィサイトであれば。ネット回線、脱毛、ウォーターサーバー、FXなどの口座開設系…など、まあ高単価という定義も人によって曖昧ですが、ざっくり平均して1件5000円以上の案件を扱うのアフィサイトなんかはそこまでPV数を集められるものではありません。

超ざっくり計算で月10万PVだとしても、クリック5%(5000クリック)、さらにそのうちの2%(100件)が成約して単価5000円なら月50万ですからね。高単価アフィは少ないPVでも十分に稼げるわけです。(まぁそもそも上位とってもそんなにアクセス数は多くはないんですけど)

逆にアドセンスなんかのクリック報酬はPV単価を平均0.2円としたら、月10万PVあってようやく2万円ですからね。そもそもこの程度のPVで喜んではいけないわけですし、お小遣い稼ぎ程度ならいいですが生活なんかはとてもじゃないですが出来ないわけです。

小規模サイト(月間100万PV以下)
月間数十万PV規模になってくると、高単価アフィサイトというのはだいぶ少なくなってきます(10万、20万程度であれば珍しくはないです)。ここでいうアフィサイトというのは、単純に「〇〇のおすすめ10選」「〇〇と▲の比較、メリットとデメリット!」のような商標周りの記事ばかりで構築してるサイトのことで、先述している通り、そもそもそこまでPVを集められるようなものではありません。

ブログの場合だと、わりと真面目に運営を数年続けてる、でも生活できるまでには至らない…くらいの中途半端なレベルがこのあたり。「月間30万PVの人気ブロガー」なんて紹介をよくメディアで見かけたりもしますが、月30万PV=1万PV/日なので、ユニークユーザー数(UU)で言えば3000~6000人くらいでしょうか。

まあ悪くはないでしょうが、PV単価を平均0.2円としたら月30万PVで6万円ほど。アドセンス以外の広告も貼って月に5~6桁といったところでしょう。

そもそもまともなサイト設計を行わないで適当にブログを作っていればこのくらいにしかならないです。偶然バズることがあったとしてもそれは本当に一瞬だけのお話。

この規模のサイトだけで食べて行こうと思った場合は、ブログとアフィサイトの中間くらいの立ち位置で、比較的高単価の案件(目安としては平均2000-5000円前後)を中心に量産していくのが基本です。

例えば仮想通貨関連の情報を発信しつつ口座開設促したり。ブログ運営のノウハウを書きながらサーバー契約勧めたり…など。要するにある程度のPV単価(1PVあたりで稼げる額)が必要になるわけです。

中規模サイト(月間数百万PV)
今回のお話のメインがだいたいこのあたりからで、最近の僕のお仕事がこのあたりのサイトの量産です。正確に言えば、数千万PVの大規模サイト構築を前提に動いてる結果ではあるんですが(後述)。

中規模(月間7桁PV)だと大抵のジャンルで検索上位1~3位程度に入ってくるサイトであり、そのジャンルだとまぁみんなあそこのサイトは知ってるよね、使ったことあるかも…というレベルで、単一サイトでも十分に食べて行ける最低限の数値です。

このあたりのサイトだと、成果報酬型アフィリエイトも使いますが、アドセンスなどのクリック報酬型(SSP)を使うことがメインになります。

収益としてはざっくり月300万PV、PV単価0.1~0.2円だとして月30-60万。成果報酬型のアフィ広告も組み合わせて最適化していけば月100万前後というのが割りとリアルな数字です。

月100が最低限という話ですが、個人事業主だとほんと半分持っていかれますし、なんら保障の無い仕事なわけで、食べては行けるけどもやはり安心はしていられないという数字でしょう。(だいたい800~900万くらいから法人化を検討するライン)

さて話を戻しますが、よほど文才があり、数十万人のフォロワーを集めるようなインフルエンサーならいざ知らず、適当にブログを書き始めてこのくらいの数字になるのはまず無理です。中規模サイト以上を構築するには十分なサイト設計が必要になってきます。

サイト設計というのは全てです。使う広告あるいはASP/SSP、収益の目安、サイト構築までの期間、公開後の定期的な更新や記事追加、既存サイトとの差別化、UI/UX、時間的あるいは人的コスト、SNS運用、将来性などなど、あらゆる面を想定し、参入可能かどうかを見極めるという最低限行わなければいけないものです。

次章以降で具体的に書いていきますが、基本的に中規模以上のサイトを作ろうとした場合、ほとんどのケースで先行事例が存在します。(もちろん小規模であろうが関係ないです)

例えば楽曲の歌詞検索サイトを作ろうと考えた時、そんなサイトはいくらでもあるわけですが、そこで検索上位のサイトをいくつか調べ、おおよそのPV数をまずは把握します。仮に1位が500万PV、2位で300万PV、3位で200万PVだったとした時、これからあなたが作るサイトのPV数の上限(ゴール)はおそらくその前後であり、現状の上位サイトが目標なわけです。

じゃあその目標を達成する、要するに上位サイトを引きづり落とすための具体的な手順を考えているかどうかが重要になるのです。そこが参入可否を判断するためのポイントなわけです。

大規模サイト(月間数千万PV)
大規模(月間8桁PV)だと、一部の大きなジャンルでトップを取るくらいのサイト。イメージしやすいところだとゲーム攻略サイト、大手まとめサイト、ニュースサイトなど。このあたりになると普通に友人・知人が知っているレベルになってきます。「〇〇ってサイト知ってる?」で通じます。

twiterで数十万人規模のフォロワーがいる人気ウェブ漫画家もだいたいこのあたり(例:やしろあずきのライブドアブログが月間2000万PVくらい)。

自分が良く見ているサイトでGIGAZINEなんかで月間5000万PV程度。
https://gigazine.net/

数多あるサイトの中で、年単位の時間を掛けて徐々に認知され成長した結果がこういったサイトです。自分の今やっているサイト運営というのはこういったものにするための種まきみたいなものです。まぁ数百万PV程度でも何年も安定してくれればそれはそれで構わないんですが。

よほど大規模なプロモーションを行うなり、非常に革新的なサービスが生まれれば、短期的に会員数を増加させてこの以上のPV数になるなんてこともないわけではありません。

2017年にPingというtwitterで匿名の質問が送れるサービスが公開直後に2億PVまで膨れ上がり、その後公開1ヶ月で売却なんて話題もありました。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1712/21/news060.html


超大規模サイト(月間1億PV超)

超大規模サイト(月間億PV超え)になると、おそらく国内でもアクセス数だけなら100位以内とか普通に狙えるはずです。数千万PVでだいたい国内ランキングだと上位3~4桁くらい。一般に広く認知され、継続的なサービスが展開されているようなサイトですが、このレベルを個人運営というのはなかなか聞きませんし、そもそもリソースが足らないと思います。

まあこんなレベルのサイトを構築できればとは思いますが(実際半分くらいまではいけたわけで)、さすがにこのあたりの話は割愛します。

規模感のあるサイト運営は楽しいし勉強になる

月間500万PVくらいになってくると、まぁ色々問題が出てきます。このくらいからサーバーの負荷問題(CPU/メモリ以外にも帯域周りなど)が色々と出て、一般的なレンタルサーバーだとアクセス過多を理由に一方的にサービスを停止させられるなんて可能性も普通にあります。

キャッシュの活用からCDNの契約、データベース肥大化の対処、レンダリング時間の短縮、あるいは共有から専用サーバーへ移行、アクセスの分散など、上げらたらキリが無いですし、普通のブログやアフィサイト運営とはまた違った難しさがありますが、そういった規模の運営は勉強になりますし、案外楽しいものです。

まとめ:次回に続きます。

冒頭でも書いたんですが、サイト定義だけで長くなったので、続きは次回以降に(気が向いたら)。

アフィリエイター、ブロガーってほとんどそれしかやらない人多いんです。まぁ他にリソース回せるだけ余裕のある収益を出し続けれない人が大多数だっていうのもあるんですけど。

ウェブサービスってほんと幅広いわけで、なんでもいいんです。アイディア勝負みたいなところもありますけど、WordPressでブログ作れるなら、既存のプラグインの組み合わせだけでもサービスの1つや2つ作れちゃいますし、特定の機能を持たせる程度であれば外注したとしても数万円程度で実装出来たりもします。

まぁいずれにせよサイト設計は重要であって、それなしに月間数百万、数千万PVのサイト運営は無理だってことだけ改めて書いて、また次回以降に。

ではでは。

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