長野のリニア工期が遅れるらしい

国内におけるリニアの開業時期は、川勝元静岡県知事が辞任するまではずっと「静岡のせいでリニアの開業が遅れる」という風潮が流れていた。しかし、JR東海が川勝元辞任発表の数日後に「山梨と長野も遅れる」とこっそり発表したため、ちょいとした私見を述べたのが以下の日記だ。

私はこのなかで、リニア開業時期について
「2027年までにどこまで開通するのかを見ればJR東海の話がどこまで真実だったのかわかるだろう。この記事によれば静岡以外でも問題が発生しているようなので、今後どんな言い訳が出てくるか見ものである。」
と書いたが、今回こんなニュースが出てきた。

長野駅が2031年末に完成予定。本来は再来年の3月完成予定だったらしい。
前回のニュースでは「山梨県駅の新設と長野県内の座光寺高架橋ほか」が遅れるという内容だったので、新たに出た情報ということになる。


前回の日記にも似たような話は書いたが、川勝元知事の辞任発表が4月の頭なので、まだ4カ月弱といったところ。まさかこの4カ月弱で「再来年3月完成予定のものが工期が6年遅れそう」となるわけがあるまい。普通に考えれば、もっと前から遅れることはわかっていたはずである。

しかも、理由が「埋蔵文化財調査の長期化や用地取得交渉」である。
埋蔵文化財調査の進捗具合は素人がどうこう言える話ではないし、工事中に急に調査の必要が出てくるのかもしれないが、用地買収については前回の日記のリンク先の記事に関連した話が載っていた。

以下抜粋
この県道拡幅に一家で「立ち退かない」と決めたのが、型染め業「筒井捺染工場」を営む筒井克政さん(75歳)だ。もし拡幅されると、工場は隣接地への移転を余儀なくされる。
最大の問題は、立ち退き料や補償金が安く、筒井さんが約1億円を自己負担することになることだ。これでは廃業につながりかねない。筒井さんは「県が私たちの生活を真剣に考えてくれないことが我慢ならないのです」と県のやり方に不満を漏らす。」

1億円も自己負担が発生すれば、誰だって立ち退かないだろう。こういった人は、リニア関連のやりとりでJRや行政に対して不信感を募らせている事が多い。今回のようなニュースでさらに不信感を募らせるだろう。

他にも、飯田市ではリニアに反対している団体もいるらしいので、そういった人たちが語気を強めるのは必至であろう。



これまではずっと「静岡県のせいで2027年開業が出来なくなった」という内容の報道がされていたが、他の地域でも問題が出てきた。
新たに問題が発生したのならまだわかるが、「これまで発生していた問題を説明してこなかった」のであり、JRに対する不信感は強まる。

ちなみに、私はリニア自体を反対しているのではなく、他の地域でも問題が発生しているのに、あたかも静岡県だけが悪いような風潮を作り出したJRやマスコミにムカついているだけである。

これについては、世間の風潮がどう変わっていくかを、少し長い目で眺めていきたい。

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