真実は夏の夜果てた話


2019年の8月16日から18日は
私が東京で初めて単独個展を開催した3日間。

今でもあの時の3日間のことを思い返すし人生で唯一自慢できる3日間だなと思う。

私は個展をする時にはなるべく沢山在廊するようにしているし、所謂「感想ノート」を必ず作るようにしている。
在廊をする理由は私の絵を直接観に来てくれる人はどんな人なのかが気になるしどの絵の前で立ち止まり、何を想いどのくらい眺めてくれるのか、私のその世界で生きてくれる人を見たいから。あとは直接話をすることも出来るし。
感想ノートは、私の世界の住人に直筆で思いの丈を残して欲しいから。
ノートの表紙には「感想、意見、感情、この空間に訪れて想ったことを残してください。あなたの言葉を私にください。」と必ず書いてある。
だから私のノートにはただ感想が綴られるだけではなく、詩を書いたり絵を描いたりその人その人から出たなにかしらが書いてある。

私は落ち込んだり泣きたくなるときによく今までの感想ノートを読み返す。
読み終わる度、また個展をやりたくなるし絵を描こうと思えるし力をもらえる。
皆んなに支えられている。

私の創り出した世界を求めてくれる人がいるかはわからないけれど、私の創り出した世界を褒めて、受け入れて、愛してくれた人がいる。

私は寂しがり屋だから自分で自分の世界を創り、人を招き独りぼっちからさよならしたいのかもしれない。
でも、毎度祈るし怖いし私の絵なんかに人が集まるのかと怯える。

最近思う。私は結構祈ることが多い。
「大丈夫」の魔法をかけることも、人を想うことも辛くなることも人を愛することもきっとぜんぶ祈り。何かを想うことが多い。
なにかをおもっていないと生きていけない気がする。人に生かされている。祈りに救われている。藁にもすがるという表現があるけれど、愛にも悪にも天使にも悪魔にもきっと死にも縋り、祈る。



もう一度死にたいから
わたしはもう一度個展をしたい。


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