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【読書記録】〝クラスメイツ(前期・後期)〟森絵都 著

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人性のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル・ヨムノスキーです。

 今回ご紹介する小説は、森絵都さんの〝クラスメイツ(前期・後期)〟です。

 この物語にいつ出会ったのか、実ははっきり覚えていません。単行本の発刊が2014年の5月ですから、多分その年の夏頃だったと思うのですが・・・。
 日本テレビ系朝の情報番組「Zip」の何かのコーナーで「1クラス24人全員が主人公の物語」みたいな感じで紹介されていて、「一つの物語で主人公が24人って、どんな物語だよ!」みたいなツッコミを入れつつ、そのまま月日は流れ・・・。

 2017年の夏頃から少しずつ物語を読み始めた私は、2017年の秋頃、次に読む本を探していてふと思い出したのです。

 「1クラス24人、全員が主人公の物語」
・・・これって、どんな物語なんだろう。
 そのころには「クラスメイツ」というタイトルはすっかり忘れていて、ネットであれこれ検索したり、書店員さんに尋ねたりして、2018年の1月にやっとこの物語に辿り着いたのでした。

 物語は公立の北見第二中学校1年A組24人の、4月から翌年3月までの1年間が、24人それぞれの視点で、リレー形式で語られていきます。

 千鶴、しほりん、蒼太、ハセカン、里緒、アリス、吉田くん、陸、ゆうか、美奈、敬太郎、タボ、久保由佳、心平、田町、日向子、ノムさん、このちゃん、近藤、楓雅、レイミー、真琴、イタル、ヒロ。
そして、担任の藤田先生。

 当たり前ですが、24人いれば24の個性があって、それも「自分が思う自分」と「他人から見た自分」は全く違っていて、その個性同士がぶつかったり離れたり、いつの間にかグループができたり壊れたり・・・。
 まだ大人でもない、かといって子供でもない彼ら・彼女たちは悪戦苦闘しながら少しずつ自分の立ち位置を見つけ、成長していきます。

 自然体験学習、合唱祭、ボランティア体験学習など、さまざまな行事も彼ら・彼女たちの成長に一役買います。
 そして、各話の最後の一文がまた、いいんですよ。

 読み終えて、もし、自分がこのクラスのメンバーだったら、誰に一番近いだろうか?誰と仲良くなれるだろうか?
 そんなことを考えながら上・下巻、いや前期・後期を一気に読みました。

 ダラダラ書いてしまいましたが、多分この物語について語ったら、一晩では足りないと思います。

 みなさんもこの物語を読めば、あの頃に戻れる!
・・・かもしれません。

 興味のある方は是非、手にとってみてください。

 最期に、
「読書っていいよね!」


【この記事で紹介した本】
クラスメイツ 前期
著者:森絵都
ページ数:224
出版社:KADOKAWA
レーベル:角川文庫
収録作品群:鈍行列車はゆく
      光のなかの影
      ポジション
      愛と平和のシメジ
      一〇〇一人目の女の子
      神さまのいない山
      Pの襲来
      夏のぬけがら
      言えなくてごめん
      ゆらぎ
      悲しいことを悲しむ
      炎のジャンケンバトル
解説:北上二郎(書評家)

クラスメイツ 後期
著者:森絵都
ページ数:256
出版社:KADOKAWA
レーベル:角川文庫
収録作品:秋の日は…
     伴奏者
     見いつけた
     マンホールのふた
     イタル更生計画
     プラタナスの葉が落ちるころ
     彼がすぐにキレるわけ
     ジョーカー、あるいは戦士
     バレンタインのイヴ
     約束
     イタルが至る
     その道の先
解説:椰月美智子(作家)

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