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【読書記録】2024年3月3日〜3月9日

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人生のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル📖ヨムノスキーです。

 突然ですが、最近なんだかnoteの調子がおかしい。いゃ、もしかしたらAmazonの方に何か問題があるのかなぁ。
 …というのは、2〜3日前くらいから、なぜかnoteの記事にAmazonのリンクが埋め込めないんですよ。

 noteにはリンクを埋め込む方法が二つあって、私はいつもツールバーの「+」マークから埋め込みを選んでいます。
 すると文字入力画面が出てくるので、Amazonの商品ページでコピーしたリンクを貼り付け、「http://」の前を消します。
 そうすると↓

これで「OK」を押すと

 こんな感じの画面が表示され、いくらリトライしても以前のような埋め込みができないんですね。

 どなたか原因と解決方法をご存知の方、ご一報ください。

 まぁ、アソシエイトプログラムに参加しているわけではないので、いいっちゃいいんですけどね。
 何だかちょっと気になります。

 前置きが長くなりましたが、早速今週出会った本たちをご紹介しましょう。

【2024年3月3日〜3月9日に出会った本たち】

⚪️死神の精度
著者 伊坂幸太郎

【内容紹介】
 CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしないーそんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断をくだし、翌八日目に死は実行される。クールでどこか奇妙な死神・千葉が出会う六つの人生。

裏表紙より

【収録作品】
死神の精度
死神と藤田
吹雪に死神
恋愛で死神
旅路を死神
死神対老女

【感想】
 主人公は死神の「千葉」。
 彼の役目は死を迎える人に7日間張り付き最終的な可否を判断。「可」と決断した場合には最後まで見届ける。ちなみに病気での死や自死はこれに含まれません。
 そんな千葉が人間の生死を決めることに悩む物語かと思って読み始めれば、何とこの千葉、無類の音楽好きで、仕事よりもCDショップの試聴機で音楽を聴くことを一番の楽しみにしているという。
 単行本の刊行が2005年でまだまだ音楽はディスクを買って聴く時代だったんだなぁとしみじみ。
 6編の中で1番心に残ったのは表題作。クレーマーの正体は実に意外でした。

⚪️サザンクロスの翼
 著者 高嶋哲夫

【内容紹介】
 1945年夏、いまや日本は敗戦寸前。何もかも失い特攻でも死にそびれた男・漂着した島で孤独に暮らしていた整備兵・そして闇の運び屋をしている女ー。それぞれの思惑を抱えながら、水上仕様に改装されたオンボロ輸送機(ダコタ)で、南太平洋の空を駆ける。長く植民地支配を受けたこの地の自由と独立のために。胸すく大活劇。

裏表紙より

【感想】
 久しぶりというか、ずっと積んでいた高嶋哲夫さんの作品。
 第二次世界大戦末期の南方戦線が舞台なので戦争の悲惨さをかなりリアルに描いていますが、どちらかというと史実を散りばめた冒険小説というか、航空ロマン小説といったエンタメ色の強い物語でした。空戦場面だけを切り取ってみるなら宮崎駿監督の〝紅の豚〟みたいな…。違うか。
 死にそびれた特攻兵と無人島で生き延びる元整備兵、そして謎の荷物を運ぶ女性が協力し様々な困難を乗り越えてたどり着いた先とは…。
 読了後3人のその後がとても気になります。
 戦争が根底にあるのであまり軽々しいことは書けませんが、読んでいる最中はとにかく心拍数が上がる場面が目白押しでした。

⚪️火星ダーク・バラード
 著者 上田早夕里

【内容紹介】
 火星治安管理局の水島は、バディの神月瑠奈とともに、凶悪犯ジョエル・タニを列車で護送中、奇妙な現象に巻き込まれ、意識を失った。その間にジョエルは逃亡、璃奈は射殺されていた。捜査当局にバディ殺害の疑いをかけられた水島は、個人捜査を開始するが、その矢先、アデリーンという名の少女と出会う。未来に生きる人間の愛と苦悩と切なさを描き切った、サスペンスフルな傑作長篇。

Amazon書誌情報より

【感想】
 そうそう、こういう純国産SF小説をずっと探してました!
 遠い未来火星に移住した人類、過酷な宇宙の環境下でも適応できる能力を付加されて作り出された新たな人類「プログレッシブ」。ここに国を揺るがすような犯罪、そして恋愛が絡むんだからもうドキドキワクワクが止まりません。
 未来の何世紀ごろか明確には記載されていませんが、火星に移住してまで地球上で行われていた人種差別や民族紛争を引きずっている人類。そしてどう使うかではなく誰が最初に作るかにしか興味がない科学者とそれを後押しする国家。
 この後2人は再会できたのかが気になるところ。

⚪️魚舟・獣舟
 著者 上田早夕里

【内容紹介】
 現代社会崩壊後、陸地の大半が水没した未来世界。そこに存在する魚舟、獣舟と呼ばれる異形の生物と人類との関わりを衝撃的に描き、各界で絶賛を浴びた表題作。寄生茸に体を食い尽くされる奇病が、日本全土を覆おうとしていた。しかも寄生された生物は、ただ死ぬだけではないのだ。戦慄の展開に息を呑む「くさびらの道」。書下ろし中編を含む全六編を収録する。

出版書誌データベースより

【収録作品】
魚舟・獣舟
くさびらの道
饗応
真朱の街
ブルーグラス
小鳥の墓

【感想】
 未来のテクノロジーとアナログな事物が見事に調和した独特の世界観。それぞれ時代も場所も異なる世界のショートショート1編、短編4編、中編1編の作品集。
 〝火星ダーク・バラード〟を読んだ直後なので中編の〝小鳥の墓〟の主人公が水島でないことにまず驚く。そして地球のディストピアっぷり。
 表題作の〝魚舟・獣舟〟は未来なのにどこかノスタルジックな世界観に圧倒され思わず二度読み。
 音によって成長するサンゴのような生物の話〝ブルーグラス〟は、主人公の性癖が何となく理解できます。
 そして〝くさびらの道〟。私きのこ類大っ嫌いなんですよ!

⚪️リリエンタールの末裔
 著者 上田早夕里

【内容紹介】
 彼は空への憧れを決して忘れなかったー長篇『華竜の宮』の世界の片隅で夢を叶えようとした少年の信念と勇気を描く表題作ほか、人の心の動きを装置で可視化する「マグネフィオ」、海洋無人探査機にまつわる逸話を語る「ナイト・ブルーの記録」、18世紀ロンドンにて航海用時計の開発に挑むジョン・ハリソンの周囲に起きた不思議を描く書き下ろし中篇「幻のクロノメーター」など、人間と技術の関係を問い直す傑作SF4篇。

Amazon書誌情報より

【収録作品】
リリエンタールの末裔
マグネフィオ
ナイト・ブルーの記録
幻のクロノメーター

【感想】
 上田さんの本はまだ3冊目ですが、冒頭からSFって感じの物語が多い中、本書収録の〝幻のクロノメーター〟は18世紀イギリスの時計職人の話で、中盤までSF要素が登場しないので、ちょっと不意を突かれた感じでした。
 海洋探査船のオペレーターが獲得した超感覚を扱った〝ナイト・ブルーの記録〟はSF的な要素より人間と海、人間と自然との関わりについて考えさせられました。
 〝マグネフィオ〟は…。世の中には知らなくてもいいこと、知らない方がいいこともあるのではと。
 表題作は「空」がテーマで、子供のころに夢見た空への憧れを思い出しました。

【まとまらないまとめ】

 いかがでしたか?
 たしか前々回くらいの記事で「気になる作家さんが…」と書いたと思うのですが、その作家さんとは「上田早夕里」さんでした。
 そもそもの出会いは古書店「もったいない本舗」のYouTubeチャンネルのこの動画でした。

 この動画で紹介されていた上田早夕里さんの〝華竜の宮〟の世界観がどうにも気になって…。
 でもいきなり天守閣から攻めないのが私。
 まずはWikipediaで上田さんの基本情報を押さえ、ホンシェルジュでおすすめ作品の記事を閲覧してからやっと…。
 いやまだまだ、
 まずお試しにデビュー作や短編集からということで今週のラインナップになった次第です。
 …で読んでみると、もうその世界観に圧倒され…。
 これからしばらく上田早夕里さんを追いかけます。
 積読がたくさんあるのにぃ。

最後に、
 読書っていいよね。


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