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【読書記録】〝僕たちはガンダムのジムである〟常見陽平 著

 みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
 人性のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル・ヨムノスキーです。

 さっそくですが、ちょっと面白い本に出会ったので、ざっくりとご紹介します。

僕たちはガンダムのジムである/常見陽平 著
【内容紹介】
 僕たちサラリーマンは、ガンダムではなくジムなのだ。装備が貧弱でいつもやられるー『機動戦士ガンダム』に登場する量産型モビルスーツ・ジムから、「普通の会社員の幸せな働き方」についてメッセージを送った、あの話題作がついに文庫化!書き下ろしコラム、文部科学大臣・馳浩氏、社会学者・田中俊之氏との対談を追加収録。
裏表紙より

 ファーストガンダムのモブ的MSジムを例に挙げた珍しい切り口のビジネス書というか自己啓発書です。
 そう、そうなんです!
 憧れ、夢見てはいたけれど私はこの「世の中」という壮大な物語の中で、ガンダム(唯一無二の主人公)にはなれませんでした。
 結局量産型のジムでした(ボールじゃないだけマシか)!
 「この歳になって何を今更」という気がしないでもありませんが、この本を読んで自分がいわゆるモブであることを再確認できたら、なんだか肩の荷が降りたというか、気持ちがスッと楽になりました。だからといって卑屈になるワケではなくて、今いる場所で、今できることを淡々と着実にこなしていく。そうすることで土台を固め、手堅く勝負する。その結果ジム・カスタムくらいになれたら最高!
 勝たなくてもいい。引き分けでもいい。負けさえしなければ。ただそれだけ。

この本で、特に気になった見出し
 「ガンダムとして選ばれる人材は一握り」
 「やりたいことにはこだわらない」
 「『評価』もいいが『評判』も」

 ちなみみ大学生の息子にこの本を見せたら、
「何これ、モブってこと?」
「僕は大丈夫、モブじゃないから」
ときたもんだ。
自分にもそんな頃があったなぁ。

 お後がよろしいようで。


 ここからは、アニメを題材というか教材にした本をいくつかご紹介します。

まずは

銀河英雄伝説にまなぶ政治学/杉浦功一・大庭弘継 著

 銀河英雄伝説大好きな二人の学者さんによる政治学の入門書。
 昔流行った〝ナゾ本〟のように作品を深読み解釈する本ではなく、あくまでも銀英伝の作品のエピソードを元に現代の政治について、戦争について、テロリズムについて解説した本。
 テーマがテーマだけに、中身はかなり難しいです。銀英伝が橋渡しをしてくれるからなんとなーくついていけますが、楽しい本かと聞かれると…。
 まぁとにかく、銀英伝が凄い作品なんだということと、二人の著者の銀英伝愛を感じることができました。
 残念だったのは、第三勢力のフェザーンと地球教にほとんど触れてなかったことでしょうか。

2冊目は

はじめての宗教学 「風の谷のナウシカ」を読み解く/正木晃 著

 こちらもいわゆる「ナゾ本」ではなく、アニメや漫画そして小説を教材として、特定の学問を掘り下げていくというコンセプトの本。こういう本はこ難しくてとっつきにくいと思われている専門分野の入口としてはとても良いと思います。
 本書は宮崎駿さんの「風の谷のナウシカ」を緒にキリスト教やイスラム教、インドや中国そして日本の仏教の考え方をざっくり解説している本です。
 私が手に取ったのは旧版ですが、2011年に東日本大震災後のエピソードを追加した増補改訂版が出ているのでそっちも探してみたいと思います。

 以上。
 興味のある方はぜひ手に取ってみてくださいね。

 最後に
「読書っていいよね!」


【この記事で紹介した本】
タイトル:僕たちはガンダムのジムである
著者:常見陽平
出版社:日本経済新聞社
レーベル:日経ビジネス人文庫
ページ数:266

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