恋愛感情と性欲

三十路まで残り半年を切ったというのに、恋愛感情というものを未だにきちんと理解できていない。

数日前、Xを見ていた時に、「恋愛感情と性欲を勘違いしている人が多すぎる!」というポストを見かけた。私は不思議に思った。

愛おしいをいう気持ちに性的欲求がくっついたものを、ずっと恋愛感情だと思って生きてきたからだ。明確にはっきりと言葉にしていたわけではないが、最初に恋をした時からずっとそういう感覚だった。

家族や友達に対しても愛はある。愛そのものを考えた時、恋人と比較して自分の中でそこに種類の違いはない。なんなら、一緒に過ごした時間が一番長い家族に対する愛情が一番大きい。なので自分の中で愛おしいと思う気持ちに、もっと相手のことを知りたい、相手に触れてみたいという欲求がプラスで生じることが恋だと認識していた。

愛おしいという気持ちがないのに性欲があるから好きだと勘違いしている、というパターンはあると思う。だが、性欲そのものは恋愛感情からは切っても切り離せないものなのではないだろうか。それとも、恋をすると私のまだ知らない他の感情が生まれるものなのだろうか。

そう思い、フォロワー90人くらいのインスタストーリーで聞いてみた。

「みんな恋愛の好きは特別な好きってよく言ってるけど、それって性欲ではなく愛の大きさの話なんですか?家族や友達と比べて愛が大きいから特別なんですか?それとも別の感情があるんですか?性欲抜きの恋愛感情ってなんですか?誰か教えてください!」

と書いて投稿した。24時間経っても誰からもメッセージは届かなかった。

無理もない。他の人たちがオシャレなカフェやスイーツ、可愛らしい子供やペットの写真を上げる中、突然文字だけのキモい質問が投げかけられたストーリーが表示されるのだ。見てもらえるだけ有難いと思おう。

「私には性欲がないんだよね。ただ同じ空間でくっついてるだけで幸せだから。」女友達が以前こんなことを言っていた。その時も私は、「それも性欲の一種じゃないの…?」と思った。

一目惚れが性欲からくるものだというのは有名な話だが、なら顔が好きなのも性欲なのではないだろうか。くっつきたい、触れていたい、そばにいたいと思う気持ちも性欲な気がする。

こういう話をすると「まだまだ青いね、君は真実の愛を知らない。」などと言ってくるキザ人間が現れるが、真実の愛ってなんだろう。愛おしいという気持ちに性欲がくっつき恋をして、長い時間一緒に過ごすうちに性欲は薄れ愛おしいきもちだけが残る。その残った愛のことを「真実の愛」と呼んでいるのだろうか。

そう、こうやって答えのないことをいつまでも考え続けてしまうのだ。自分の悪い癖である。まわりが感覚で当たり前のように理解していて疑問にすら思わないことにも執着してしまう。「なんでなんで人間」なのだ。子供ならかわいいが、いい歳した大人だとかなりうざい。

「好きだよ。」と好意を伝えられた時も「ありがとう。」より先に「なんで?」と聞いてしまう。最悪である。だが気になってしまうのだ。何を以って好きだと言っているのか。

自分の頭の中でなんでを繰り返していると早い段階で思考の限界がくる。自分のこれまでの経験からでしか物事を考えられないからだ。なので他の新しい答えを求めてまわりに質問しまくってしまうのだ。大目に見て欲しい。

ということでそんな私から改めて質問です。

性欲抜きの恋愛感情って一体なんなんでしょう?
誰か教えてください。


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