話せば話すほど「好かれる話し方」「嫌われる話し方」
今日は『好かれる話し方』『嫌われる話し方』です。僕はセミナー講師をしていますが、そこで皆さんにお話ししながら気づいたこと、聞いていて気づいたこともお伝えしていきます。
見た目を覆す『聞き方・話し方』の威力
先日、エリクソン催眠のセミナーを2日間行いました。セミナーやワークショップを通して改めて感じているのは、聴いてくださる相手は、こちらの話し方、聞き方を瞬時に判断しているということです。
みなさんにもこういった経験はないでしょうか。少し話をした人が「すごく気が合う!」や「いや、ちょっと嫌だな」と思う。なぜそう思うのか、まったくわからないけれど、その人に対しての印象やイメージが決まってしまうということ。
もちろん、話し方以前の見た目の第一印象の影響はあります。7秒や5秒などいろいろ言われていますが、僕が所属している日本ビジネス心理学会の理事長の斉藤勇先生は、0.2秒で人は判断するとおっしゃっています。
人を見た時に、その人と気が合うか気が合わないか、どういう人間なのかを判断をするのに必要な時間は0.2秒。0.2秒ということは、意識にはあがっていないということですよね。見た瞬間、その人の映像が電気信号として頭に入った瞬間ぐらいには、もう判断をしているそうなんです。
次に話し方です。
「最初はとっつきにくい人だなと思ったのに、話してみたらものすごいいい人だった」ということもあると思うんですよ。逆に「最初はすごくやわらかそうでいい人だなと思ったのに、話してみたらあれ?なんか違うなと思った」ということもあるでしょう。
これは終末効果とも言われていて、あとに持った印象の方がその人の印象を決めます。これはみなさんも経験されていることと思います。最初の見た目の印象は、0.2秒で決まりますが、そのあとの話し方によって、「あの人とまた話したい」と思ってもらえる。それぐらい、話し方や聞き方というのは、印象作りには大切なことなんですね。
まじめなひとほど損をしている『話し方』
ここで、ちょっとつらい現実ですが、まじめな方ほど嫌われる話し方をしてしまっているなというのを、ここ数年さまざまな方のお話のしかたを見ていて思いました。まじめに、相手に対して真摯に向かい合えば向かい合うほど嫌われていってしまう。ここがもったいないところです。これはやり方や原理原則さえ知っていれば、落とし穴を回避できるんです。
具体的に言うと、まじめな方は相手の耳が閉じるという状態を自ら作ってしまう。これは相手のことを思えば思うほど、なんですよね。
1つ具体例ですと、困っている人がいて、相手にアドバイスをおくってあげたいとします。「絶対あなたこういう風にした方がいいよ」と熱が入れば入るほど声が大きくなるのは、なんとなく想像いただけると思います。
「あなたさ、それやめた方がいいよ!だってさ!」と声が大きくなる。まず、大きい声は人にとっては心地よくないんですね。聞き手はなにか怒られている、責められているような感じがする。しかも、そのアドバイスが的を得たものであってもということです。
声が大きいだけで叱られている、責められている感じがするので耳が閉じます。相手のことを思うからこそ熱が入り、声が大きくなる。それが逆効果を及ぼしてしまうのです。
そこで、『好かれる聞き方・話し方』の実践です。いきなりアドバイスをしたい気持ちを少し抑えて、相手の話しを聞く。穏やかにあいづちを打ちながら共感していくことです。相手が話しやすくなることで、無意識のLIKEが溜まっていきますから、「この人なんかいいな」と思っていただけるわけです。
相手のためを思うほど、少しこらえて聞くことをしてみましょう。そして話すことは『共感』のワードです。「そうなんだね。それからどうしたの?」「たいへんだったね」など。なぜか会話が盛り上がらないな、と感じたらぜひお試しくださいね。