Mリーガーで、オリジナルの打ち手と名乗っていいのはこの四人
現在30人いるMリーガーの中で、私が独断と偏見で選んだ、オリジナルの打ち手四人を上げて見た
まず最初に述べておきたいのは、ここで選んだ選手は、名実ともにオリジナルを名乗っていい選手だということだ
つまり実力(結果)が伴っているということだ
結果を出していないオリジナル(独自)の打ち方は、それはたんなる下手である
結果を出しているからこそ、許されるのだ
結果を出していて、他のプロと一線を画している打ち方をするプロを紹介したいと思う
小林剛プロ
スーパーデジタルを掲げる、現代麻雀の最高峰のプロの一人
通称は「ロボ」
「流れ」は全否定、ゲンも一切かつがない
鳴くべき牌は鳴き、オリるべき牌はしっかりオリる
先制テンパイでいち速くアガリ抽選を受け、リターンに見合わない押しは絶対にしない
打点で争わず、速度と和了回数で勝負する
打点は後からついてくるスタイル
1000点から3900点のアガリをアガらせたら、最速
基本的な考え方は、最速テンパイで多くアガリ抽選を受けてアガリ、アガることで他人のアガりをつぶして、見えない損失を潰していくスタイル
とはいえ、アガリ抽選を受けられないイーシャンテンからは他者の攻撃に押さない
鳴いて手牌が短くなっても振らないのが、小林プロの一番の特徴
守備力の高い選手は他にもいるが、手牌が短い状態での守備力は突出して高い
多くの場合、テンパイまでは一枚安全牌を抱えており、その安全牌の選別に細心の注意をはらっている
この部分だけは、視聴者もすぐに真似できるので、絶対にやるべきである
そして、とにかくラスをひかない
今期は31戦してたった1回のラスのみ(しかも、それとて3位と900点差の15200点でのラス)
今期31戦の平均素点は脅威の30854.8点で、素点が2万点をきったのは、たったの3回(※最低点はラスをひいた15200点)
とにかく素点を減らさない
Mリーグでの3シーズン通算のラス率は脅威の9.1%で、もちろんトップ
2位の滝沢プロが18.9%、3位の多井プロが19%なので、他の追随を許さないぐらいのラスの少なさである
多井プロ曰く「小林さんを討ち取りたかったら、小林さんを泳がせてテンパイを入れさせてから攻撃するしかない」とのこと
私の勝手な印象だと、小林プロにとって麻雀は「確率のゲーム」だと思っていると思う
それ以上でもそれ以下でもないと思ってそう
個人的に一番大好きなプロなので長々と書いてしまったが、おそらく麻雀の打ち方での麻雀ガチ勢の人気は、多井プロと双璧だと思う
ここからはオカルトになってしまうが、プロ雀士のスタイルは、本人が生まれ持った運の量によるところが多いと思う
運が太くて、面前ではりまくって打点も高くなるような麻雀を打ててきたような打ち手はそういうふうな雀風になっていると思う
そういう意味では失礼ながら、小林プロは運が細いプロだと思う
運のレベルだと一般人と変わらないまである
運の細さ故にたどりついた今の麻雀スタイルだと思う
それ故に、一般人の支持を得ているのではないかと個人的には思っている
佐々木寿人プロ
今、一番脂がのっているプロであることは疑いようがない
鳳凰位とMリーグMVPの二冠
後世、世界中の人々が「あの時代はコロナで最悪だった」という中、唯一「あの時代は良かった」と言う人間に違いない
通称「攻めダルマ」
もしくは「リーチファイター」
最近じゃ「魔王」
村上プロがチーム戦に寄せてリーチ率を下げているので、他の追随を許さないリーチファイターぶりである(※高宮プロが勝手に追ってきてはいるが)
麻雀のスタイルは攻め一辺倒
攻めてアガって相手の手を潰し、振って(失点して)も、さらなる攻撃で加点して失点を補うスタイル
Mリーグルールだとトップラスでオカ分がプラスになるので、寿人プロのようなトップラス麻雀が一番効率が良いまである
今期はバカヅキでラスが少なかったので、ポイントが突き抜けてしまった
私は昔から、みんなが同じだけバカヅキしてたとしたら、寿人プロが一番ポイントを稼ぐと言っているのだが、まさに今期それがきたという感じ
攻めの手組の上手さは当代一、おそらく今一番強い麻雀プロであることは間違いない
とはいえ、世間一般的な価値観で言えば、麻雀は強いが上手いとは言えない(とてもじゃないが巧いなどとは言えない)
なんでそう思うかと言うと、やっぱり負けてる時の負け方が酷いからだと思う
今期は箱下から巻き返した試合が何試合かあったと思うが、世間一般の麻雀だと箱下は即試合終了なんで、箱下後の稼ぎは認められないというのがあると思う
あとは、役満を放銃したわけでもないのに、黒棒を2本も出すプロはどーなのかというのもある
そういう意味では、上記の小林プロの方が麻雀は上手いと思うのだが、判官贔屓だろうか?
これまた勝手な推測だが、寿人プロは麻雀のことは「勝負(決闘)」だと思っていると思う
結果的には他の選手との「勝負」に見えるが、本人は配牌と牌山との「勝負」だと思っているに違いない
普段は「三人麻雀」で練習しているそうだが、寿人プロの麻雀はズバリ「一人麻雀」である
他三人は関係なくて、配牌をもらって、牌山(ツモ)との勝負をしているのである
同卓者は景色や障害物ぐらいにしか思ってないのである
だから、振り込んでも「石につまずいた」ぐらいにしか思わないし、高い手をはってダマでそのままアガれるのをリーチしてわざわざ出アガりしにくくしてしまうのも、基本的に「一人麻雀」だからである
麻雀とは自分がツモアガるものだと思っているのである
だから、せっかくアガるんだから、リーチして打点を高くして、あわよくば裏がのったらいいだろうとリーチするのである
他の選手と、根本的に考え方が違うのである
極論すると、他の選手のオリジナルの打ち方は四人麻雀というゲームの中でのオリジナルの打ち方であって、寿人プロのはもはや四人麻雀という枠に捕らわれないオリジナルなのである
唯一無二である
私は寿人プロは尋常じゃなく運が太い男だと思っている
その運の太さがあっての今の打ち方であるし、今の地位だと思っている
普通の運の打ち手が寿人プロと同じ打ち方をしていたら、プロになれてないどころか、借金まみれでホームレスまであると思う
一見すると私はアンチ寿人のように思われるだろうが、私は「ヒサトノート」を3冊持っているファンであり、同年代として認めて尊敬かつ畏怖しているファンである
商才のある人ならば、次の「ヒサトノート」を今すぐ発売すべきだろう
もちろん、出たら買います!
ちなみにこの「ヒサトノート」ですが、読んでいて面白いですが、麻雀(勝負)に対する心構えは書いてありますが、麻雀の戦術に関することはほとんど書いてありませんので、今期の寿人プロの大爆発を見て、購入を考えている方がいたら気をつけてください
多井隆晴プロ
自称「最速最強」
「最速」は多分に怪しいが「最強」は異論はない
Mリーグのレギュラーシーズン、3年連続プラス200ポイント超え、かつ通算成績トップ
まさにミスターMリーグである
本当は一番最初に名前を上げるべきなのだが、私が小林プロが好きなのと、寿人プロが今期大爆発したので、紹介が三人目になってしまいました
多井プロの一番わかりやすいオリジナルの打ち方はオーラスでの「配牌オリ」だが、それはとりあえず置いておこう
勝つ為には間違ってない戦術だが、エンタメとしてはどーなのかと思う自分もいるし、逆に自分がその立場ならそういうやり方もあると思うのでね
土田プロの「多井は甘えないねぇ」という解説での発言が、多井プロの一番の特徴を表していると思う
本当に多井プロは「甘え」がない(麻雀に関しては)
これぐらいは大丈夫だろうという甘えた打牌がまったくない
本当に見ていて安心できる
特に先行して点棒を持った時の安定感は本当に半端ない
大迫ぐらい半端ないって
もし麻雀星人が攻めてきたとしたら、地球代表で戦ってほしいぐらい、麻雀に関しては信頼感がある
多井プロは自分でもわかっていると思うが、普通の人より麻雀の運が太い
それを自覚しているが故に、運の悪い日でも焦らない
もう十分に実績を出しているので、目先の勝ちにがっつかない
自分の運に自信があるので、20から30試合もあったら、最悪プラスにならないことはあっても、Mリーガー30人の21位以下になることはないと確信している
だから分の悪い勝負には行かないし、我慢もきくし、成績も下振れしない
多井プロにとって麻雀は「自身の土台」であるのは間違いないが、自分が有名になる為の「手段」だと思う
多井プロを見ていて思うのは自己の承認欲求の強さである
彼の承認欲求の闇の深さは底が見えない
客観的にはもう十分成功していると思うのだが、やはり藤田社長とかを見てしまうと、彼の承認欲求の高さからしたら、もっともっととと思ってしまうのだろう
せめて今期優勝して、少しでも彼の承認欲求が満たされることを願うよ
黒沢咲プロ
通称「セレブ」
面前高打点を信条とする鳴かない雀士
現代の麻雀戦術を真っ向から否定するプロ
麻雀ガチ勢からしたら、不倶戴天の敵と言えるかもしれない
三人しかいない、Mリーグレギュラーシーズン3期連続プラスのプロ(他は多井プロと寿人プロ)
今期魚谷プロがこけたので、現状女流最強
「雷電の麻雀は面白いんです」とは某最弱プロの台詞だが、黒沢プロがついてる日の麻雀は見ていて本当に面白い
金を払って見る価値があるぐらい面白い
逆に黒沢プロがついてない時の麻雀は見ていて本当に面白くない
言うまでもないが、黒沢プロの運は太い
太いなんてもんじゃない
太過ぎるだろ
なんで、こんな打ち方で3年連続で勝てるんだ
凄い、凄過ぎる
結果を出していなかったら、昭和の麻雀と笑われる麻雀だが、勝てば官軍だ
それにしても、この3年間で積みあげた自己のブランド化は凄い
黒沢が鳴いただけで、同卓してる他三人が一気にオリ出すのは見ていて痛快ですらある
黒沢プロにとって麻雀は「セレブの嗜み」といったところか
優雅に落ち着いて麻雀を打って勝ってしまうんだから、不細工な顔を歪めながら打っても今期プラスにできなかった某女流プロが浮かばれない
ちなみに、私は黒沢プロをリアルで見たことがあるが、黒沢プロはテレビ映りが悪い
リアルだと美人でビックリしたもの
最後に
四人のオリジナルの打ち手を紹介しましたが、これを呼んだ皆さんは同意してくれましたでしょうか?
昔だったら、鈴木たろうプロも入っていたと思いますが、明らかに麻雀プロとしての最盛期は過ぎていますし、チーム戦に引っ張られて昔ほど大胆な麻雀が打てなくなっているので入れようとも思いませんでした(結果もだしていないし)
同じように園田プロなんかも結果がともなっていないので除外です
それにしても、麻雀は奥が深いゲームですね
今回紹介した四人は勝っている点は一緒ですが、打ち方がそれぞれ違います
勝つ為の最適戦術がないのが、麻雀の魅力であり、欠陥なんでしょう
あなたは誰の打ち方が好きですか?
私はコバゴー一択ですけど
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