🅿︎75。アニメーション「ＷakeＵp,Ｇirls！」2018年回の設定page26

🅿️16。🅿︎17〜🅿︎34・🅿︎47参照。
裏プロフィールを主軸に、公式プロフィールを補助として創作してます。

早坂相に「アイドル失格」を告げられて動揺し、胸に痛みを感じる鈴木萌歌。
「どうして・・・何ですか」
震えた唇で声を絞り出しました。

「鈴木萌歌…。君は芸能界と言う競争世界の中で、メジャー・アイドルとして恵まれた環境に在籍している事を自覚していない…。確かに I-１clubはトレーニングも規律も厳しく、昇格・降格も激しい環境だが、タレントを組織力で守り、売り出しもする。商品扱いと言ってしまえばそれ迄だが、一人一人への価値判断は正確だと私は見ているのだが……鈴木萌歌…、君はそのスタッフに対して残念にも『私への昇格人事は間違ってます』と哀れにも逃げ出している。そうだろう？」

“逃げている”との言葉を即時に打ち消した萌歌は、
「あのような茶番劇でのセンター就任を、どう喜べと言うのですか。あの時アイドル・フェスの映像が無かったら、サプライズな『マキナＸ』の登場からの御祝いメッセージを受け、私が返礼を述べると共に『媚を売ると』それを受け取った彼女が『一緒に歌おう』と持ち歌を（早坂相・作）歌い出し、私達も追従して双方の会場を盛り上げると言った、屈辱的な予定だったのですよ。そんな実質『マキナＸ』のステージでのセンター就任劇は受け入れられません」
毅然と言い放ちました。

この時、萌歌は全く意識していなかったのですが、早坂相の『マキナＸ』へのプロジェクト参加を、大いに批判した事になります。

…その『マキナＸ』が流される映像を“お芋ちゃん”達に切り替えたのは私だけれどな…
それでも冷静に“否”を突き付けます。
「鈴木萌歌…。君自信は良識的で正常な判断を下したつもりだろうけど、君を応援してくれたオーディエンスの思いを考えての行動なのか？現在の、会えるアイドルが定着し、近付けるハードルが低く設定された存在とは言え、庶民の理想的な人間像を演じている事に変わりがない。アイドル界は他の芸能以上にエンターテイメント、いわゆる娯楽性の強い大衆芸能だが、君は夢を与えている意識が足りない」

正論を突き付けられ、自分も至らない点があったと認めはしましたが、それでも反発する萌歌です。
「それなら、あのような安っぽいショーを『受け入れろ』とおっしゃるのですか？」

言葉に違和感を感じた早坂は、素朴な質問をしました。
「鈴木萌歌…君は何の妄想を抱いているんだい？」

何を言われたのかと目が点になる萌歌に対し、

「実際に『マキナＸ』がプレゼンターとして登場したのかい？」

「・・・・・いえ、でもそれは…」

そこから先の言葉は、右の手の平を差し出して止める早坂です。
「実際には起こらなかった事を屈辱と感じ、センターを辞退したのだろう。事情を知らないファンは、納得出来ないよね。それとも『実はこのような予定が有り受け入れられません』と暴露するつもりかい。その時は『マキナＸ』の関係者（主にダルマ氏ですね）やファンからの抗議で、鈴木萌歌…君が非難されるよね」

誰からも負けたくないとの一心で、周囲がよく見えていなかった萌歌は、当時の様子を思い起こします。
…ステージ直前に、白木徹から告げられた屈辱的な演出設定に幻滅。
新センターに指名された者が、直後に『マキナＸ』からのお祝いに感謝と友情を語り合い・・・（怒）…

「・・・暴露なんてしませんが、耐え難い屈辱です・・・」
小声では有りましたが、悔しさを絞るような言葉を返しました。

【🅿︎31参照。独断専行型で強情者ですが、人の言葉には敏感で、影響されやすい性格です】

…まだまだ自覚が足りないな。少し挑発でもするか…
溜め息を吐きながらも付き合います。
「鈴木萌歌…。その身に危害が及ぶのなら排除するのが当然だが、今回はその限りではないだろう『マキナＸ』とも、駆け引き次第では主導権を握れたかも知れない。アイドルはサクセス・ストーリーの象徴であり、メジャー、ローカル、アングラ（アンダーグラウンド・地下です）と、それぞれ立場は違うが常に己を磨き頂点を目指している。君は一時の感情でその頂点を返上すると言う暴挙に出た。アイドルの誰もが羨む『 I-１club』のセンターをだ！・・・初代センターが、結成したばかりのローカル・アイドルを一躍スターダムに押し上げたのは、ファンを楽しませ、愛される努力を惜しまなかったためだ。二代目センターは、崩れかけた I-１clubの信用を、持ち前のエンターティナーの才能でファンを取り込んだ。鈴木萌歌…、今のままの君では他のアイドル達と距離を置き、反発されて孤立して行く未来しか私には見えない」

謙虚な姿勢で耳を傾けていた萌歌ですが［初代センター］との言葉に反応し、何か言いたげに上目遣いで彼を見つめます。
話しが終わると、責めるような口調で質問しました。

「早坂さんは、随分と島田真夢を贔屓にしてますよね。どうして復帰の手助けをしたのですか？」

…ほうら食いついて来た…
分かりやすい性格だと思いながら、更に悪戯（イタズラ）ぽく、しかし真面目に挑発します。

page 27に続く。