🅿︎83。アニメーション「ＷakeＵp,Ｇirls!」2018年回の設定page 34

🅿️16。🅿︎17〜🅿︎34。🅿︎47参照。
裏プロフィールを主軸に、公式プロフィールを補助として創作してます。

島田真夢のトレーニングスタイルについて皆で談笑していると、“阿津木いつか”の鋭い視線を感じた真夢が本能的に話し掛けます。

「でもね“いつか”ちゃんが麻依に敬意を払ってくれるのは私し嬉しいよ。だって本当に麻依のダンスが I-１clubのダンスだからね。“いつか”ちゃんの洞察力は凄いね」

その言葉で、つい先程まで抱いていた真夢への対抗意識を忘れた“いつか”は、

「そうですよね、やっぱりそうですよね！」

身を乗り出して食い付きました。

【🅿︎17参照。前運に『味方も多いが敵も作りやすい。しかし、常に意表を突き機先を制して行く』とは、このような無意識に人の思念を読み取り、相手の心を揺さぶる臨機応変な話術にあるのです。
だから「敬意を払ってくれるのは嬉しいよ」ではなく、
「敬意を払ってくれるのは私し嬉しいよ」なのです】

興味を持ったのは皆も同じで、

「へぇ〜面白そうな話しじゃない、よく聞かせてよ」

同じリーダーとして、近藤麻依に興味があった七瀬佳乃が積極的に関心を示すと、真夢に注目の目が集まりました。

…特別な裏話ではないよ…
との前置きの後、
「麻依がなぜ鬼軍曹と渾名されているかだけど、I-１clubの戒律を監督する立場だからと知られる以外に、振付師の先生の動きを指先から足先まで完璧に覚え、トレーニングではその通り足並みを揃えるまで妥協しないからなんだ。気を衒（てら）わず基本に忠実なところが凄いんだよ…。だけど『怖かったよ〜』稽古と言うよりも訓練だったからね。私なんかいつも『皆んなと合わせろ』と叱られてたしね」
思い出深く語る真夢でした。

“阿津木いつか”一人が歓喜する中、

「へぇ〜“まゆしぃ”が叱られるって、どれだけ厳しいんだろう。麻依さんは次元が違うんだね」
菊間夏夜の感想に、同調する空気が流れます。

ところが、
「それでもキャプテンを降ろされちゃう I-１は残酷だね。報われないよね」

片山実波が鋭いところを突くと、それまで大喜びだった“いつか”が不機嫌となり、白木徹への不満を溢（こぼ）します。
珍しく喜怒哀楽の表情がコロコロと変わる“阿津木いつか”を温かい目で見詰める周囲の中、真夢が安心させる言葉を彼女に語ります。

「確かにチーム I-１のキャプテンは交代したけれど、愛（吉川）から聞いた話しでは I-１clubのリーダーは引き続き麻依が務めているそうだよ。だから決して降格人事じゃないんだよ」

【公式プロフィールでの近藤麻依の立ち位置は、チーム I-１のキャプテンと同時に I-１club全体を束ねるリーダーと有ります】

納得する“いつか”に、真夢は遠くを見つめるような眼差しで続けます。

「思えば麻依は、確か今25歳で I-１club最年長なんだよね・・・」

真夢が何を言おうとしたかに気付いた菊間夏夜が、
「そっか、私と未夕は３年後か…」
しみじみと口にします。

急に自分の名を持ち出された岡本未夕は驚き、
「何言うんですか“かやたん”悟っちゃダメですよ。まだまだアイドル続けるんです」
拳を握り両腕を大きく立てに振りながら夏夜にも自分にも気合いを入れました。

「未夕は一生アイドルを続けられそうだね」
いつもの元気印を見せ付けられた夏夜が感心してると、

「あのぅ、25歳とか３年後とか、何の話しですか？」
速志歩が手を挙げながら不安そうに訊ねて来ました。

それに答えたのは丹下順子です。

「25歳と言うのはね、アイドルとして活動出来る平均限界年齢の事よ」

聞いて悲鳴を上げるRGR三人の姿に、

「まぁ、初めて聞かされれば、そんな反応をするよね」
七瀬佳乃が落ち着かせようと声を掛けますが、

「何ですかそれ⁈“まいまい” I-１辞めちゃうんですか？アイドル辞めちゃうんですか！」（あっちゃん）

興奮した“いつか”と共に早志歩と守島音芽も声を裏返しながら、

「夏夜さんと未夕さん、アイドル辞めちゃうんですか？引退しちゃうんですか！」（はやまる）

「やだー！ＷＵＧチャン解散しちゃうんですか？」（もっちー）

まだ情緒多感な中学生の反応に、自分の10代と重ね合わせた真夢が説明をしようとすると、

「あなた達、なに勝手に私達を葬ってるのよ。お子ちゃまにも分かるように説明してあげるからお黙りなさい」
澄まし顔の久海菜々美が間に入ってきました。

その言葉尻を捉えた片山実波が、
「うわぁ！“ななみん”がそれ言う？話しを聞いた瞬間、発狂してたじゃない」
イタズラっぽく冷やかすと、売り言葉に買い言葉で、顔を赤くした菜々美が、

「はあぁ？“みにゃみ”なんて目を開けたまま気絶してたじゃない！救急車を呼ぼうと思ったくらいよ」
意地になって反撃しました。

話しが脱線して行き、何に驚いたのか忘れたようなRGRの表情と、益々ムキになって行く二人を見守っていた真夢が、やはり…自分が説明しよう…と口を開けると、

「二人のコントは暫く終わらないから、私が話すね」

林田藍里が先に切り出したので…まぁいいか…と口を噤む真夢です。

…“あいちゃん”酷い！…
（トラとオオカミ）
…でもウケたみたいだね…（トラ）
…ウケ狙いかい！…（オオカミ）

そんな二人の言葉を苦笑いで無視し、アイドルの平均活動限界年齢について説明する藍里です。

page35に続く。