🅿︎62。アニメーション「ＷakeＵp,Ｇirls！」2018年回の設定page13

🅿️16・🅿︎17〜🅿︎34・🅿︎47参照。
裏プロフィールを主軸に、公式プロフィールを補助として創作してます。

楽曲を自分達の手で完成させようと盛り上がるＷＵＧらに、ＲＧＲらが熱い視線を送っていると、
「“ＲＧＲちゃん”も何か歌詞を書いてみたら？」
ボソっと口にした片山実波です。

…えっ？それって…（はやまる）
…作曲してもらえるんですか⁈…（もっちー）
…恐縮です…（あっちゃん）

「“あいちゃん”にお願いするといいよ」（トラ）

その言葉に動揺した林田藍里は、
「ちょっと“みにゃみ”ＷＵＧにさえまだなんだよ、そんな軽率な事言わないでよ」
声が上擦りました。

「こういう事はね、前もって沢山依頼を受けたり、追い込まれていた方が良い物が出来ると・・・・トーク番組で言ってたよ」
あっさりと言い放ちます。

「それはプロでベテランさんの言葉でしょう！私はまだ初心者ですら無いのよ」
言葉に怒気が混じります。

「“あいちゃん”は頭が良いから直ぐに出来るよ」（🅿︎18参照。才女です）

当然のように言い放つ彼女に、
「“みにゃみ”は可愛い顔をして、言う事は鬼よね」（🅿︎19参照。イメージ・アニマルは“猫を被った”トラです）

皮肉をたっぷりと込めるのですが、「わぁい、“あいちゃん”に褒められちゃった」（🅿︎19及び映像作品を参照。ウケ狙いが癖です）
却っていじられてしまいます。

苦笑いしながらも掴み掛かろうと右手を伸ばす藍里ですが、にこやかな表情の実波に余裕で身をかわされたのでした。

二人の間に挟まれ、舌戦？と実力行使⁈が交差して迷惑に思っていた久海菜々美が参戦？します。
「うるさいわね、私の目の前で『バトら』ないでよ。見なさいよ“ＲＧＲちゃん”達が縮こまって困ってるじゃない。ヤルなら『妹達』の見てない所で存分にしてくださいな。それに“みにゃみ”、私だって作曲するんだから少しは紹介したらどうなの」
【イメージ・アニマル、サメ・トラ・オオカミの応酬です】

笑顔で「・・・・・・・・・」菜々美の瞳を見澄まします。

「なぜ黙ってるのよ、恥ずかしいじゃない」

「だって“ななみん”のメロディは『歌劇』っぽいから“ＲＧＲちゃん”にはまだ早いかなって…」
【ウケ狙いで戯けても、観察眼は鋭いのです】

「そうなの？」
反応を確認しようと周囲を見回すと、温かい眼差しを向けられ、ＲＧＲらは作り笑顔を返すのでした。
思わず島田真夢に助けの視線を送ると、

「ミュージカルのような、感じが良くて広がりのあるメロディが、私は好きだよ」

意を汲んだ言葉が返されて満更でもない菜々美は、
「そうよ、これからは大人のアイドルをめざすのだから先取りなのよ」
自身を満足させるのでした。

「出来れば私だって“ＲＧＲちゃん”に作曲してあげたいよ…」
ここで改めて藍里が課題を口にします。
「でもね…社長が仰った通り、私の音楽は盛り上がりに欠けていると思うの。繰り返し聞いていると『飽きちゃうかな』って自分でも思っていたから、ＷＵＧで結果を出さないと、“ＲＧＲちゃん”には作曲出来ないよ」

少し力を落とした彼女に、菊間夏夜が言葉を掛けます。
「ねぇ“あいちゃん”完璧を望んでいたらいつまでも完成しないと思うよ。この歌はこれでとても素敵だから、取り敢えず完成させましょう…。アレンジする点が有れば、リメイクで対応すれば良いんじゃない」

「“かやたん”の言う通りですよ、これからは歌を皆んなで自給自足しましょうよ。“あいちゃん”の言う『ＷＵＧの歌はメッセージ』なら、必ず思いは届きますよ」（ワシ）

…未夕、それを言うなら自主制作でしょう…（ワニ）
…自給自足の方が美味しそうだよね…（トラ）
…何でも食べ物に結びつけないの！…（オオカミ）
…アッ、でも“あいちゃん”が作曲をするんだから『美味しい』が的確だよね…（シロクマ）
…“よっぴー”まで何ジョークを飛ばしてるの？『和菓子』じゃ無いんだよ…（オオカミ）

…“まゆしぃ”は、さっきから大人しいね、どうしたの？“あいちゃん”のホームランだよ…（トラ）
…エッ？・・・アッ！・・皆んな楽しそうなので場外に見送っちゃった…（ライオン）

この真面目なんだけど冗談のような掛け合いに、ＲＧＲ達は笑って良いものなのか戸惑っています。

…ねぇ“ジュンジュン”ＷＵＧは集まるといつもこうなの？…（佐藤麗公）

…『こう』って何が？…（丹下順子）
…見た目は可憐で清楚なお嬢様達だけど、口を開くと女子高生のノリだからギャップに驚いちゃうわ…（佐藤麗公）

【全員、元が美少女ですが、成長と共に一段と容姿に磨きが掛かります】

…ああ、一人まだ卒業目前の子がいるし、七人纏めて合宿させているから、部活動の延長みたいなものなのよね。互いに遠慮が無くていいんじゃない…（丹下順子）

「彼女達は『お淑やか』なんて柄じゃないですよ。数々の逆境を乗り越えて来た強者（つわもの）ですからね」
誇らしげに説明する松田耕平の言葉を耳にしたＷＵＧらは、

…松田さんのマネジメントには泣かされたよね…（シロクマ）
…バイトの掛け持ちの方が、まだ人間らしかったなぁ…（ワニ）
…アイドルって『体当たりの労働者』と思い知らされましたー…（ワシ）
…歌を歌う前に、お腹が空きっぱなしなのが辛かったな…（トラ）
…あら、私は余裕だったけど、晒し者にされたのがムカついたわ…（オオカミ）

話が脱線して行く頃合いを見た藍里は、会話を閉ざすような強い口調で語り掛けます。
「応援有り難う。喜んでくれるのが何よりも嬉しいよ。でもね…」
励ましの言葉に感謝を伝えますが、彼女なりの考えが有るようで、
「実はこの曲だけど、まだＷＵＧに提供出来ないんだ」

和んでいた空気が緊張に変わり会話が途切れ、一同が疑問を浮かべた表情で藍里を注目すると、

「理由はね、これを評価してもらいたい人が居るの…。それでね、私の相談はね、社長にその方に監修の為の紹介をお願いしたい事なの」

「監修？紹介？なんの？…」
不意の言葉に、頭の中が飽和状態となった丹下順子は、もう一度説明を求めます。

「ですから、この曲の出来栄えを評価し、アドバイスを頂けるようコンタクトを取っていただきたい人が居るんです」

「私にそんな都合のいい音楽家の知り合いが居たかしら・・・」
考え込む彼女に皆が注目していると、島田真夢と七瀬佳乃が心当たりの声を上げます。
その声で誰かを思い浮かべた丹下は、訊ねるように問いました。
「藍里、……その人ってもしかしたら早坂さんなの？」

「はい、早坂相（たすく）さんです」

驚きの声が上がるのでした。

page 14に続く。