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12日間ずっと働いた話

1.私は千年鯨、飲食店員として働いている

 私は千年鯨。
 普段は飲食店員、そしてラブホの清掃バイトを掛け持ちして生きている。
 趣味は小説やnote、ブログを書くことだ。

 いつもは経験したことや愚痴、思ったことを飲食店員は見たというタイトルで書いている。

 今回は飲食店員は見たシリーズの番外編として連勤の辛さについて語ろうと思う。
 連勤はどの業界でも誰もが経験するかもしれないものだからだ。
 体調管理とか、人手不足とかあらゆることについて思ったので記してみようと思う。

2.ある日、元気なベテランパートさんが……

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 それは2週間前のこと。
 ベテランのパートさんがコロナにかかってしまった。
 その人はいつも元気で明るく、はつらつした人だ。
 定食屋に来る前は、料亭で働いていたことがありどんな時でも冷静に対応する力がある。

 とんでもない客にぶち当たったときもいつも助けてもらっていた。
 本当にすごくありがたい人だ。
 さてコロナの陽性だったという連絡が来たのだが、実は前兆があった。
 ベテランパートさんはよく咳をしており、何やら大変そうだったのを覚えている。

 ゴホゴホ、少しだけぜーぜーしているのが混じっている咳だった。
 夏だったし、夏風邪をこじらせたのかなと思ったのだがそれにしては苦しそうな咳だなあと気になっていたのだ。
 そのベテランパートさんは医者にかかったのだが、そこでコロナの検査を受けたらしい。
 結果、陽性と。

3.安心してください、気合と根性で頑張りますよ

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 ベテランパートさんが抜けることによって、シフトに大きな穴が空くことになった。
 謝罪するベテランパートさんにみんなは優しくメッセージを送り、元気になることを祈る。
 さて、ベテランパートさんの代わりに誰が入るのかという話だが、私に矢が当てられた。

 私は周りよりは自由人で融通が利く。
 扶養義務とか○○万円の壁とかないから問題ない。
 学生さんたちはテストがあるから、応対が難しい。
 なら、比較的に都合が良い人、私に頼もうと言う話だ。

 さて、シフトに入って下さいと言われたのが、私は心配した。
 けっこう、連勤になりますけどいいですかねと。
 結局緊急事態だということでずっと働くことに。
 まさか、12日間働くことになるとは思わなかった。

4.収入は増えるが、体は……

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 たくさん働くことになって、収入が増えることになった。
 しかし、すごく疲れることになった。
 とにかく寝ても疲れが癒されない。

 働いている内にぼーっとしたり、くらくらするようになったのだ。
 接客する時にはあらゆる心遣いや気遣いが必要なのだから、けっこう頭を使う。
 しどろもどろになったり、言葉が出るのが辛くなったりするのが大変だった。

 もう、本当にやばいんですよ。
 あの時、すごく頭がふらふらしていてともう一人のベテランパートさんに話すと
「あら、そうなの。めっちゃきびきびと動いていたよ」
と言われた。

 意外とつらかったのが表に出ないらしい。
 辛い分、思いっきり辛抱できるのだ。
 まあ、最後のあたりはつらい、きついと言葉に出すようになったがね。

5.最近の若い子たちはとベテランパートさんは言う

 最終日、お疲れさまとベテランパートさんに労わられる。
 本当に疲れたと話をしていると、ベテランパートさんはこういうことを言い出した。

「最近の若い子たち、大変なときはあなたに頼るけどあなたが大変な時は助けてくれないよね」
ということだ。
 まあ、たしかにそういう傾向がある。
 これまでも何度も代わりにシフトに入ったということが何度もあったのだ。

「うーん、今回は仕方ないですよ。テスト期間ですからね」
 運が悪かったのだ。
 テストで大変なら、テストに専念してほしいと言うところ。
 学生の本分は勉強だからね。

「本音を言うと、誰か助けてということですけどね。以前いた頭痛でよく休んでいたあの学生さんよりはむかつきませんよ」
と発言した。
 そういうえば、どんな名前の子だっけというくらい忘れていたけれど、あの時のモヤモヤはまだ覚えている。

 恨みとかそういうのは軽くなったと思う。

 軽く語れるほど、ふっきれているんだろうなあ。

6.よく頑張って生きたなあ

 12連勤を終えた感想。

 よく私はいきていたなあと思う。

 あれはきつすぎる。

 二度と12連勤したくない、しない。

と思うくらいすごかった。

 また似たようなことが合ったら、怖いなあ。

 とにかくうまいこと人手を調達できることを祈る。

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