恐れ

交流分析の用語で「ゲーム」というのは、「繰り返し、繰り返し、人間関係をこじらせたり、非建設的な結果を招いたりする行動パターン」を意味します。多くの人が、その人特有のゲームを繰り返してしまい、わかっているのにやめられない。結果、とても不本意な結末を迎えてしまうことを繰り返してしまう。そのときに感じる感情を「ラケット感情」といいますが、これはネガティブなものですが、馴染んだなつかしい感情のこと。このゲームやラケット感情は、自分の人生の構えを証明します。そして、さらに人生の構えを強化します。人生の構えとは、自分と相手の関係におけるスタンスや態度、そして価値感を表します。

私は、OKである。あなたも、OKである。(自他肯定)

私は、OKでない。あなたは、OKである。(自己否定・他者肯定)

私は、OKである。あなたは、OKでない。(自己肯定・他者否定)

私は、OKでない。あなたも、OKでない。(自他否定)

という4種類の構えがあります。協力、共存を目指す、自他肯定の構えがスムーズで豊かな人間関係につながります。

 では、頭では、自他肯定することが良いとわかっていても、なぜできない(しない)ことがあるのでしょう。

これは、自分が心を開いても、相手はそうしてくれないのではないか、拒絶されたらどうしよう、わかってもらえなかったらどうしようという見えない未来への「恐れ」があるからです。未来への「恐れ」は、自分が心の中で作ったものです。自己防衛とも言えるでしょう。自分の想定の範囲内であれば、最小限の傷で済むような気がするのです。ですが、恐れを手放せば、想定の範囲外の喜びが待っていることもあるのです。これには、何より自分を信じること、そして、自分に自由意志があるように相手のそれも尊重することが大きな役割を果たします。不安や恐れを少し遠くの方に追いやって、自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを聴いたりしましょう。伝わることも、伝わってくることも、違って見えますよ。誠意を持って真摯に心を通わせ、それでも通じなかったら、その相手との学びはもう済んだのかもしれません。あなたとの人生のステージが違ってきたということも考えられます。いずれにしても、どんなことも自分で選択していけます。私もOK!あなたもOK!です。

 厳密に言えば、きっと、人生の構えは、2種類だけなんだと私は考えています。

私は、OKである。

私は、OKでない。

そのふたつ。

自分を知り、等身大の自分を知ることが、恋愛や深い関係性に大きな影響を与えることは、強調してもしすぎることはないことなんですよ。

(2004年ホームページ掲載コラムより)

※現在も交流分析は、スピリチュアル心理学講座で学べます


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