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「フェムテックイベント」へ!

朝早い「のぞみ」に乗って新大阪から東京へ。そこから山手線で新橋へ。
さらに「ゆりかもめ」に乗って「東京ビックサイト」駅へ。とは言え昼前に楽々到着。しかし、そこからが意外と遠い。と言うか東京ビックサイトは、とてつもなく広いのだ。目的の会場まで歩いて、歩いて、途中、ムービングウォークに乗って、また歩いて、「まだかな?」と何度か呟いて、さらに歩いて「あっ、ここか!」とようやく着いた先が、今回の日帰り弾丸ツアーの目的地「フェムテックトーキョー」の会場。

「女性のライフステージにおける様々な課題を解決できる企業が一堂に出展」と言うそのキャッチフレーズの通り、本当に数多くの企業のブースが何列にもわたって並ぶ。まだ、開始後一時間程度だと言うのに、大勢の参加者たちが、もういくつものパンフレットを胸に抱えながら、その間を縫うように歩き回っている。凄い熱気だ。

「フェムテック」について、もうわざわざ説明を加えるまでもないとは思うものの、念のため。「Femail」と「Technology」を合体させた造語で、女性のライフステージにおける「生理・月経」「妊活」「妊娠・出産」「更年期」などの課題の解決を目指す製品やサービスのことを言う。このフェムテック市場は2025年までに、何と5兆円規模の市場になるとも言われているのだから、そりゃ、これだけの人が集まる。当初は、こうしたイベントに男性のボクなど不釣り合いで、少し白い目で見られるのではと危惧していたものの、杞憂に過ぎなかった。ビシッと細身のスーツに身を包んだ男性が多い。確かにその一部は出展者側の営業マンかもしれないが、一つ一つブースをしっかり覗いていく男性も多い。その場で商談が始まっているブースもある。多分それは、そうした商品を取り扱いたいと思っている卸業者や小売業者に違いない。しかし、そうした商売っ気が全く感じられない人々もいる。しかし、熱心さは変わらない。そうした人々と喋っていたブースの担当者に聞く。

「今話をされていたのは、どう言う人たちだったのですか?」

「大手企業の人事担当者さんです」

なるほど、そう言うことか。女性活躍の推進、職場環境の改善と言う面からも、このフェムテックなるものが注目されているのである。

しかし、そうした人事担当者さんが、伏し目がちで、そそくさと前を素通りするブースも実は数多くあった。そこには、例えばこうした看板が。「膣
トレーニング機器」。う~ん、そうしたものもあるのか。とは言え、産前産後にはそうしたトレーニングが必要なんだろうなと、ある程度は想像はつく。しかし、これはいかなるものか?全く想像がつかなかった。
「美膣器」。ボクも目を伏せ、そそくさとその前を通り過ぎた。

そのまま暫く歩いた後、顔をあげると華やかなブースが並ぶ。若く綺麗な(性別に関わりなく)営業担当者が商品を手にセールストークを繰り広げている。って、それは「大人の〇〇ちゃ!?」。いやいや、今やそう言う表現は使わないらしい。「セルフプレジャーのためのラブグッズ」と言うようだ。それも、ただ快楽のためではなく「ストレスの改善」であったり「快眠の追求」と言ったように健康面のメリットを謳っていた。それも声高に。

そんな時代なのか、もう少し話を聞いてみてもいいかなぁと思いつつも、営業担当の皆さんのそのスマートさに圧倒され、さらに「いやいや今日の取材はこれじゃない」と自分に言い聞かせ、本来の取材の目的だったブースがあるはずのゾーンへと向かう。

今回この会場は、今、通ってきた「すべての女性向けゾーン」の他に4つのゾーンに分けられていた。「プレ更年期・更年期ゾーン」、「妊娠期・産後ゾーン」「妊活・妊よう性ゾーン」。妊よう性と言う言葉は、まだ耳慣れない。帰ってから調べると、かつてであればこう書いたらしい。「妊孕制」。「孕」は「はらむ」と言う字だ。すなわち「妊よう性」とは「妊娠する力」のことを言うらしい。なるほど。そこには「妊娠検査キット」や「不妊治療」「卵子凍結サービス」などのブースが並んでいた。そして、最後の一つが、ボクが目指していたゾーン「生理・月経ゾーン」である。各ブースを眺めているうちに、ナプキンを手渡される。「アァ」と言って、何食わぬ顔で受け取るものの、少しドキドキ。そうした中、ひときわ多くの人が集まっていたのが、いわゆるアイデアグッズを扱う会社のブース。そこで展示されていたのは入浴剤。その商品のキャッチフレーズは「生理の日に、赤い贅沢」。そうなのだ。その入浴剤が湯船を赤く染め「血が気になってお風呂に入れない」と困っていた多くの女性も、これなら気にせずバスタイムを楽しむことが出来る、と言うのがウリ。ビジネスの基本は、多くの人々が抱える“困った”や“悩み”を解決すること。確かに、この商品もその通りに違いないのだろうけれど、ボクの想像を超えていた。“血の色”と同じと言う赤く染まったお湯の中で「ホッ~」とリラックスしている女性の姿がイメージ出来ないのだ。ボクもそうだが男性の多くが、この“血”に弱いのではないだろうか。それによって女性の生理に関する話題に関心が薄いと言うか、避けたいと言う思いがあるのではないかと思う。いやいや、それは単なる言い訳か・・・と言うことを考えているうちに目当てのブースに到着。

そこは「生理の多い日でも漏れを気にしないワークパンツ」を紹介・展示するブース。

さて、生理の“漏れ”って一体何なんだ???

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