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浮気三昧のクソ男なのに嫌いになれない男友達

わたしには、13年くらい付き合いのある男友達がいる。

毎回毎回「今回こそは本気だから!」と女を作っては浮気もするし、彼女との別れ際に「男なめんじゃねぇ、マスクとったらブスのくせに!」などとブチ切れて吐き捨てるようなこともするやつだ。

誰と付き合っても他の女と浮気するし、
わたしは「あんた、いつも今回は本気っていいながらそうよね」と言う。

彼女じゃなくて友達という立ち位置だから仲良くできてるが、彼女には絶対になりたくないな、と思う。

昔に告白されたことはあるけど、それからも不思議と自然に友達でいれている。

そんなクソ男だけど、なぜか嫌いになれないし、何も嫌なことがないのだ。


そして、周りからも好かれるし、モテる。
セフレでいい、と女の方から何人も寄ってくる。

身長も165しかないのに。
チャラそうな感じ満々なのに。

その理由が明確に今日わかった。

「今回こそは本気だから!」というのは、本当に毎回本気で言っているのだ。

そのときそのときに素直に本気で思ったことを言っているだけ。


それは前から気づいていたんだが、もうひとつ大事なところに気づいたのが今日。


「人のことを大切にできる」人なのだ。


周りの人を大切にする、その言葉はよく聞くし、みんな自分のことを大抵「優しい人間」「思いやりのある人間」「周りを大切にできる人間」と自己評価している。


彼は「本当に周りを大切に想える人間」なのだ。

人間が好きなのだ。


他愛もない話をとても楽しそうに「聞いて聞いて」と電話してくる。

そこに「下心」が全くない。

楽しいことがあったから、話したくて話している。

ただそれだけ。


「恋人になりたいから」
「自分がよく思われたいから」

そんな見返りを求める気持ちがない。

「あなたに話したいから話している」
ただそのことを心から素直に楽しめる人物なのだ。


そして、自分の大切なものが苦しんでいるときや傷つけられているとき、自分の保身や後先なんて考えずに全力で味方になってくれる人物なのだ。


自分の彼女が「助けて」と言えば、それが普段起こらないような緊急事態ならば、仕事なんてほっぽりだして速度違反をしてでも、反対車線を逆走してでも彼女のために動く。

何かあって警察に協力しなければならないとき、警察が自分の身内に答えるのが辛い質問をメモも取らずに何度も聞いてくるようなら、「他の話がわかるやつに変われ!!!」と本人よりも先にブチぎれる。


無責任に行っているわけではない。

会社には事情をちゃんと報告するし、安全運転第一で無茶な運転をする。


自分の保身<相手の気持ち

という優先順位で自然に動ける男なのだ。


相手の気持ちに寄り添い、誰よりも一番の見方でいてくれようとするのだ。

だからみんな彼が好きになる。

わたしも彼のそんなところが大好きだ。



それは自分の気持ちに素直に生きているからなんだと思う。

自分のプライドが傷つけれられたときも彼は怒る。


自分の中の大切なものがはっきりしているけど、素直すぎてそれが複数できたりするから浮気性なのだ。


不思議と、彼と破局した女性たちも別れた後も彼とよりを戻したがる。

浮気性だとわかっていても。


それほど、人は「誰かが自分を大切に想ってくれること」に安心や喜びを感じる生き物なのだ。

「自分よりも自分のことを大切に想ってくれる人がいる」
そう思えることが生きる自信になるのだ。


男社会ではありがちなことなのかもしれない。

昔の狩猟のころの名残で、「仲間との絆」は狩りを成功できるかどうかの重要なポイントだったし、それがまだ本能として脳に刻まれているからだ。


でも「自分の利益」「自分の保身」のことを何よりも無意識的にでも優先して考える人間が多い現代。


自分の心に正直で、
だから人の心にも気づけて、
自分も相手も楽しませることができる
人間関係に自然に情熱を持つことができる

そんな人間がいたら魅力的なのも納得だ。


大事なものを大事にできる
そんな生き方ができる人間がわたしは大好きなのである。


それが人の心であることが嬉しいのである。




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