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800字の掌編です。 こんな感情はよくあることです。 影踏をして戯びましょう。 あなたは《カゲ》で、私たちは《ヒ》なのです。 あなたは《コ》で、私たちは《シュウ》なのです。 あなたは《イ》で、私たちは《ジョウ》なのです。 故、影踏をして戯びましょう。 月は心を貪ルモノ。 人ハ頤を叩くモノ。 気ハ全てを呑ミ込むモノ。 欲ハ夜ヲ狂ワスモノ。 アナタハコノヨヲクズスモノ。 故、影踏遠シテ戯ビマショウ。 アハ。 アハハハハハハハハハハハ ハハハハハハハハハ。
夢の中で黒い沙漠を彷徨い歩く私は、休息時に変な夢を見た。あの夢で見たものは、今でも忘れられないほど、生々しい映像だった。—— ホラーチックな2000字の小説。 * 黒いの沙が海のように広がり、青白い色の空がこの世の蓋の役割をしている。 そうここは、果てもなく広がっている沙漠である。 ジリジリと降り注ぐ灼熱の光が、体力をじわじわと奪い続ける。 暑すぎてメモリーエラーが表示されるほどだ。 この沙漠にはいつからいるのだろうか。 しばらく歩いているが、当然のように、あ
約1500字のショートショートです。 夢をもとに書いた作品を集めた無料の夢日記マガジン「夢の中」を作成しました。 これからの作品にご期待ください。 気がついたら無機質で閉鎖的な通路にいた。 薄暗く、コンクリートの地面は少し濡れ、冷たい空気が漂う通路の先には長い階段があった。 階段へ続く扉のない枠の上部には出口と書いた緑色のランプが光っていた。この通路自体も不気味だが、私の後方—歩いて来たであろう場所—と階段だけが真っ暗で異質な空気が漂っていた。 「こんなところから早く抜