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貧困をなくすことが簡単な3つの理由

・世界の貧困は急速に減少している。

・二極化、貧困化の原因は、生産過剰と金余り。

・世帯所得と学力の関係。若年層、教育世代に貧困は厳禁。

以上、貧困をなくすことが簡単な3つの理由についてお伝えする。

・世界の貧困は急速に減少している。

国連サミットで採択されたSDGsにも貧困の削減が第一に挙げられています。

これまでもODA等の支援を中心として発展途上国の生活を激変させてきました。

支援を受けた人々は、その整備された環境で学習し、その生活を維持するために働き始めます。

経済支援は慈善活動の側面だけではありません。独立した文化で生活していた人々を経済圏に取り込み、経済圏を拡大させることで我々の生活を豊かにしているのです。

遊牧民の移動生活、芋ばかりを食べている民族、平均寿命が短い、教育の機会が十分でない、発展途上国での暮らしは、先進国の生活に比べて可哀想に見えるかもしれませんが、それは長年培われてきた生活様式であり文化であって、必ずしも可哀想なものではないと私は思います。

しかし、現実には多くの国々で近代化や移民の定住化が進んでいます。

一昔前であれば、途上国に支援することは人口爆発に繋がるという批判がありましたが、今では生活水準の向上によりそのような心配がなくなることが明らかになり、世界人口のピークが来るという予測は当たり前のようになってきました。

今後も世界的な貧困支援は加速していくものと思われます。


・二極化、貧困化の原因は、生産過剰と金余り。

戦後の焼け野原から始まった日本経済は、所得倍増計画等の言葉に代表されるような高度経済成長を遂げました。この成功は一億総中流社会、資本主義国でありながら唯一成功した社会主義国家と呼ばれるほどのものでした。

しかし、この成功は80年代を境に一気に崩壊していきます。原因は生産過剰と金余りにありました。

この流れは世界的なものであり、大戦の終わった世界においては当然の流れでした。戦争がなくなれば、それほど多くの生産能力は必要なく、国民に必要な物資が行き渡ります。その上、生産効率は年々向上します。

仕事がなくなり失業率が上がると、所得の分配も出来なくなり、治安が悪くなります。このような流れは景気後退局面としてよく語られますが、重要な視点として、所得の分配を生み出すために不必要な仕事が生み出されること、実働のない管理職と低所得の労働者が生み出される問題がある事を指摘しておきます。

一般的には、失業者の増加が問題視されますが、社会的に価値のない必要のない仕事が生み出されること、社会的価値のなくなったポストや仕事に固執し続ける人達の存在は、それ以上に大きな問題です。失業者の生活保障によって失われる経済損失に比較して、社会的に価値のない仕事によって奪われるモラル、労働力、賃金等の全てを含めた経済損失は、桁が一つ違うと言っても言い過ぎにはならないでしょう。

日本においては、バブル経済、貿易摩擦といった形で余波を受け、バブル崩壊で一気に表面化したと言えばイメージが付きやすいのではないでしょうか。

大切なのは、我が国の二極化と貧困化の原因は生産過剰と金余りにあるということです。そしてこれは先進国に共通の問題であり、我が国においてはその振れ幅が大きいということです。バブル崩壊から日本は一気に転落していきました。年収300万円時代という言葉が流行したことがありました。その数年後には年収200万円時代という言葉も出来ていました。信じられないスピードでした。このまま行けば、日本はもっと転落していけることに気付いているはずです。

戦後の日本は、物質的に豊かなアメリカを目標にして一人一人が労働に励みました。結果として総中流社会を実現したのです。今、我が国に目標と出来るような国は存在しません。

ここまで我が国の貧困化におけるいくつかのキーワードをお伝えしてきました。多くの人は、失われた30年とも言われている今の日本を変えるのは難しいと考えていると思います。

しかし、よく考えて下さい。貧困化の原因は生産過剰と金余りです。これはおかしな話です。


・世帯所得と学力の関係。若年層、教育世代に貧困は厳禁。

経済の基本は物々交換です。魚を捕る人、米を作る人、野菜を作る人、お互いに生産し、交換することで、生産効率を上げ、豊かな経済圏を作るのが基本です。

先にODAによる、発展途上国を経済圏に取り込む活動を紹介しました。70年代にはウーマンリブと言う、賃金労働とは無縁であった主婦層を取り組む活動が始まり、今の男女共同参画社会に繋がっています。

大きな戦争がなくなり、以前ほど大規模な大量生産は必要なくなりました。技術革新が進み生産効率があがりました。人々の暮らしは、より豊かで自由なものになるはずでしたが、我が国を含む先進国では、そうはなりませんでした。何故でしょう。

国内での二極化が進み、世帯所得と子供の学力の相関関係がはっきりと出るようになりました。私は、高所得世帯と低所得世帯の子供に能力の差はそれほどないと感じています。急激に二極化が進んだことにより、その関係はハッキリしてきたと思います。お金をかければ良い教育が受けれる時代になってきたと思います。

発展途上国が経済発展を遂げることは簡単なことです。まず、学習環境が整うことで勉学に励むことが出来ます。働けば働くほど豊かになります。我が国での所得倍増計画は、そのような環境が整った中で発表されました。成長期の子供に「私の言う事を聞けば、身長が10センチ伸びる。」と言うのと変わらない行為です。普通にしていれば成長するのです。

先ほど、日本はもっと転落していけると書きました。貧困化の為、進学率が低下しています。そもそも大学の質、国際競争力も低下しています。出生率も低下を続けています。

バブル崩壊後、日本の未来には悲壮感が漂いました。およそ10年後に年収300万円時代が流行語になりました。明るい未来を描くことが出来ないネガティブになっていた当時の日本人にとって、その変化のスピード感は受け入れがたいものであったと思います。そして今、同じように明るい未来を描ける日本人は少ないのではないでしょうか。そして実際にはもっと転落するはずだと思いませんか。おそらく直視したくない、受け入れがたい未来が待っているはずです。

以上

・世界の貧困は急速に減少している。

・二極化、貧困化の原因は、生産過剰と金余り。

・世帯所得と学力の関係。若年層、教育世代に貧困は厳禁。

要約すると、既に世界の貧困は急速に減少している。先進国を中心に生産過剰な状態にあり、物不足による貧困ではないので簡単に解決できる。

理屈としては簡単に解決できる問題であるが、全ての先進国が同様の問題を抱えており、中でも我が国の問題は深刻な状況にある。

最も理解して欲しいのは、もう人口爆発の心配は必要ないということ。いまだに人口爆発による食糧危機が来ると信じている人達がいる。このような認識の違いの積み重ねが社会の発展を妨げている。

我が国では戦後のベビーブームで人口爆発に近い現象が発生し、直ぐに落ち着いた。70年代には人口減少による年金危機まで囁かれ始めた。我が国の経済発展が予測可能であったように、発展途上国でも同様の現象が起こることは十分に予測できた。それでも一部の人間の都合で危機論が伝播された。

我が国では工業化による食料自給率の維持に対して使われた。経済的な豊かさを得る一方で食料自給率の維持は重要な問題である。それは真実であるが人口爆発とそれによる食糧危機は嘘であった。それが時間と共に明らかになってきたのである。

まずは、人口爆発は起こらないと言う事実を周知して欲しい。それが貧困を減らす為に小さな一歩になるはずである。

過剰な生産能力が貧困の原因となっていることは理解を得やすいと思う。多くの人が雇用がないと分配できないと信じている。過去には、戦争や大きな社会変化が雇用を生み出していた。90年代にはIT革命が、それに変わるものとして期待された。しかし、それは希望的観測であり、それに変わるものとしては明らかに不十分であった。

貧困の原因は生産過剰と金余り。生産過剰は理解できても金余りに疑問を持つ人は多いかもしれない。それら、もろもろの論点についてもこれから情報発信をしていきたいと思う。

問題は、非常にシンプルである。今回は貧困をお題にして話したが多くの人は貧困には興味がない。多くの人の興味は自分が豊かになることであり、自分の下にはもっと貧しくて可哀想な人が多くいると信じている。極めて貧しい発想だと思う。この民主主義の国において、自分のこと、もしくは自分達のことしか考えずに政治に参加する行為は犯罪では無いがモラル違反である。その罪をしっかりと指摘出来なければならない。少し話が長くなってしまっているが、この問題もしっかりと強調しておかなければならない。

民主主義の基本はOne for all,All for one日本語の大一大万大吉の方が適切な表現かもしれない。国民一人一人が自分の主張が出来ることは必要。その主張が自分勝手なものでなく、国民一人一人、国民全体のことを考えたものでなければならない。今までの日本の政治のような特定の団体に属し、特定団体の利益の為の主張をすることは、本質的に自分勝手な主張と同質である。一人一人は身勝手な存在ではなくても、集団になると急に身勝手な主張をはじめる。また、代表者間、当事者間でのwin-winを求めたがる傾向がある。このような傾向は、公務の場、政治に携わる場では不適切であるが、至る所で蔓延している。このような場では、表面的には国全体のことを考えているように見えても、本質的には省益などの利益を求めており、自分達に都合の良い人を選別している可能性がある。また、特定の思想を持った人達に組織を牛耳られている可能性もある。

残念ながら、全ての国民が国民全体のことを考えている訳ではない、むしろ少数派である。私達は、そのような人達の中で上手く関係を築きながら、適切なタイミングで適切なポイントに正論をぶちこんでいかなければならない。

問題はシンプルなので、別の角度から問題提起をすることも出来る。改善方法も様々な方向から検討することが可能である。今回の文章への疑問も様々なものがあると思う。疑問に思ったことは、是非質問して欲しい。そのことがきっかけで説明しやすくなることもあると思う。そのことがきっかけで理解が深まることもあると思う。

初回の投稿で予定より長文になってしまいましたが、今の先進国の中にある理不尽な不幸を改善する為に精一杯の内容を書いたつもりです。ご協力をお願いしたい。ではでは。

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