如月薫について
眞紘の誕生日記念記事から続いてきたこちらの感想記事シリーズもついに最後の薫だ。6人全員の印象や好きなところを振り返れてなかなか楽しいものだった。軽い考察のメモも兼ねているので今後とも定期的に書き直していきたい。
恒例のモーメントはこちら。
薫2019誕生日
愛されているなあ、と思う言葉のあつまり。これもマイナスイオン。
薫のプロフィール
如月 薫 KISARAGI KAORU CV:土岐隼一
Birthday:2/7
Age:19
Height:178cm
Blood type:A
Image color:Blue
In charge:マイナスイオン担当
Hobby or Speciality:お菓子作り、絵を描くこと
Personality:
真面目で、努力家であり、誰に対しても丁寧で紳士的な王子気質。
その優しい性格が災いして、様々なことに巻き込まれがち。
大人びた性格のため、実年齢よりも年上に見られてしまうことが悩み。
メンバーの中でも一番協調性があり、Anthosでは縁の下の力持ち的存在だが、その反面かなり天然な性格でもある癒し系。
公式プロフ動画と公式サイトプロフページからの引用(2020/04/10)。
信じていれば、偽りも真実になると思っていた。
その種は奇跡をも起こす。
その日目覚めた彼は
生まれ変わったような気分だった。
そして広がる世界の美しさに、
嫌な「夢」はもう終わったのだと安堵した。
13.5.13.15.18.25
私がポスターポエムと言っているもの。ブックレットvol3で確認できる。
咲いた花は左胸にワスレナグサ。花言葉は「真実の愛」「私を忘れないで」「思い出」。
薫についての簡単な考察
「13.5.13.15.18.25」は「MEMORY」。薫が病弱だったことを踏まえれば病院の外の思い出が欲しかったのだろうな、と思う。
またこのMEMORYがテーマになるのであれば「秘密」は「Save, Alive」だな、と思う。詳しい中身までは推測さえできないが。
薫について怖いのはポスターポエム曰く薫を病弱から救ったのが「種」であること。今現在明かされている情報では薫は病から解放される→オーディションを受ける→Anthosになって種が植えられる→花が咲くの流れなのだが、種で病が治ったのならば時系列が矛盾する。
このあたりはもしかして主治医であった灯堂彼方が薫に無断で(両親には許可をとったかもしれない)種を植えていたのではないかと推測しているが、根拠もなく、仮説にすぎない。
薫だけ開花がぬるっと終わってしまったことも気になる。夢を、見ている……? 理人は顔面蒼白、凌駕は手を思い切り噛んだほどなのに……?
ネーミングについては陽汰(太陽)の対で「月」が入っているのかな、と思う程度。月の名前であるにしろ如月(2月)である理由や、名前の薫の方で思い当たるものはない。
薫についての感想
他5人から決して嫌われない、人畜無害を体現したらこういうキャラクターになるのかなと思うレベルで人畜無害。これぞマイナスイオン。空気清浄機。Anthosのプラズマクラスター。
なので、正直なところ、薫が誰かに特別な感情を示すシーンがあるとめちゃくちゃ重たいことのように感じられて、いつもドキドキしてしまう。特に陽汰は薫への依存度が高めなので薫がそれに応えるとなると完全にふたりの世界が完成してしまう。ぼく知ってる、そういうの共依存って言うんだよ。
共依存とは言わないまでも3巻後半から4巻は陽汰が足を捻挫していたため、それを心配しているだけだとわかっていても薫の感情がいっそ怖かった。心配ではなく、憧れでもなく、何もかもを通過していっそ執着なのではないか、薫は陽汰の足に何を感じているんだ、エロスか、エロスなのか、アイドルを指して私は何を考えているんだ誰か私の頭を殴ってくれ。
白く細い足に憧れを示す男、ってもはやエロスの極みでは……? ヒェ……
でもある程度化学に理解のある人ならわかってもらえると思うが、イオン結合の力は結構強い。マイナスイオンの薫が誰かと手を取るとは、そしてその手に相手が応えるとはそういうことだ。
人畜無害……とはさすがに言葉が俗っぽくて強いのでもう少し硬い言い回しが出来ないか考えたのだが、「自他の境界がはっきりしている」が的確、だろうか。
自他の境界がはっきりしているから、他者の感情(特に恐怖や怒り、焦り)が伝播せず、常に落ち着いている。無意味に声を荒げて他者をコントロールしようとすることもない。ある種のマイペースで、精神的に不安定な者にとっては究極の癒しになる。
Anthosはみなアダルトチルドレン的な性質を持っているとは陽汰の記事や凌駕の記事で語った通りだが、その中で薫だけはずば抜けてその性質が薄い。機能不全家族において育った子どもがアダルトチルドレンになり、問題のない家庭で育った子どもはそうならないのであれば、病弱以外に問題はなく、それこそ両親に愛されて育った薫はアダルトチルドレンにはならなかったのだろう。
陽汰の孤独を、インナーチャイルドを癒した薫だからそのまま家族に裏切られることなどなく(種を埋め込まれた時期が焦点である)生きていってほしい、と思う。
薫の歌声は、もう、ねえ、高いところが本領発揮だなと。MAMの「This is only lonely way」は良かった……!
Unknownのフェイクでもうすでにヤバさは見えていたが毎回毎回安定した上手さで叩き込んでくれる。歌声は柔らかで澄んでいるのでSTOPとは合わなかったかなと思うが、実際聴きこんでみると、強すぎる凌駕・眞紘あたりを上手く抜いてくれていてアクセントになっている。Anthosってこのバランスだよなあ……!
薫を演じる土岐隼一について
理人の記事で語ったのだが、私はこの人好きだな、と思ってもそう簡単にフォローやリスインに至らないタイプだ。まさに「そこまでしたら本当に好きみたいじゃん、みたいなことを考えて」いるわけで。今もそのスタンスは変わっていない。
その中で毎日すべてのツイートをチェックするリストに入れた声優は3人いて、うち1人はAnthosに関係ない人(古川慎)(この人から私のオタク人生が狂い始めたのでいつか語らせてほしい)、もう1人が伊東健人。最後の1人が土岐隼一だ。
といっても土岐隼一を追おう、と思ったのは薫と出会ってから少しラグがあって、きっかけはプロジェクトセカイだった。こちらはまだリリース前のソシャゲなのでガッツリ演技を浴びたわけでも、歌声を聴いたわけでもない。もう完全に「人柄が好きだ」と思ったから、追った。
もともと私はDIVAシリーズのオタクなのだが、そのミク×セガのソシャゲということでセカイはずっと情報を追っていて、しかも伊東健人が出るということでもう絶対にプレイするぞ(鼻息)ぐらいの意気込みを持っていた。
ら、リリース前の予備コンテンツでバトンタッチ形式パーソナリティのラジオが配信され始め、第1回がまさかの伊東健人。聴いた。好きだった。そして最終回、土岐隼一。聴いた。好きだった。伊東健人のときと同じくらい「ウワーッ!ウワーッ!好き!好きだ!」と叫びまわりたいくらい好きだった。
誰かを好きになる理由、とはいろいろあると思う。憧れであったり、嫉妬であったり。共感、というのも立派な理由だろう。私が土岐隼一を好きになったのは、共感だった。
上でリンクを貼っているので興味のある方は聴いてもらえば良いと思うのだが、まあこの人、ゲーマーである。ガチガチのDIVAerである。ラジオだけでもわかるが、土岐さん、MCとかバチバチに上手くてタイムキーパリング完璧な方なのに(Antholicは1巻リリイベのレポートやインタビューを読んでもらえるとわかりやすい)、後半は聴く人を置いていく語りっぷり。こいつ……ガチや……と震えたのは想像に難くないと思う。震えた。あと歌が上手いだけあるのかな、軽く聴くだけでもわかる、土岐隼一マジでDIVA上手い。
そして私はラジオを聴き終わり、セカイ公式アカウントがRTしていた土岐隼一のアカウントを見に行き、そのままリストに放り込んだ。
そこからは坂道を転げ落ちるように沼っている。薫に出会う前から持っていた土岐隼一情報(バチクソに歌が上手い、繊細で透明感のあるキャラが似合う、でもご本人はたくさん食べる)だけでもカワイ~などと思っていたのに、そこに共感ブーストが乗っかってもう土岐隼一が愛しくて愛しくてたまらない。たくさんお食べ……そして歌え……
演技についてもいろいろと遡って確認しているところなのでまだ知っているキャラは少ないがみんな好きだな、と思う。好みで言えば低めの土岐隼一より高めの土岐隼一がより好きなので薫はまさにドンピシャだった。
いやしかし薫の声出してる人もたくさん食べるあたりニコニコしちゃうな。いっぱいたべるきみがすき。
おわりに
薫については現時点でかなり満たされた人だと思っていることもあり、彼に願う幸福が何か上手く思いつかない。
であれば、今一番の懸念材料「Anthosになる前の薫がどうだったか」に絞って言及したい。どうか、どうかあなたの思い出が汚れないように。病に侵され、自由の効かないからだだったにしても、あなたの受け止めていた愛が真実のものであるように。どうか。